熊本地震の被災地に9月、沖縄県からボランティアのグループが来て、がれきの撤去や炊き出しなどを行いました。その中には、防災士の資格を持つ女子中学生の姿もありました。グループのメンバーは被災地でどんなことを感じたのでしょうか。
(9月14日/八代市 がれきを撤去する様子)
7月に発生した熊本地震の被災地を9月、沖縄県豊見城市(とみぐすくし)からボランティアのグループが訪れました。地域の自治会長や企業の代表などで、9月14日から3日間、災害復旧や炊き出しなどを行いました。
初日は八代市で、被災した住宅の崩れたブロック塀のがれきを撤去しました。その中に、中学2年生の仲程 心奏(なかほど・くくる)さんの姿がありました。
【豊見城中学校2年 仲程 心奏さん】
「沖縄に住んでいる私たちにとって被災地の熊本は遠い場所ですが、〈自分の目で見て、復興支援のお手伝いができたら〉と思って来ました。自分にできる仕事は限られていると思いますが、与えられた仕事を一つ一つ丁寧に行えたらいいなと思っています」
仲程さんは去年、防災士の資格を取り、今回、地域の自治会長を務める父の一(はじめ)さんと一緒に参加しました。
【豊見城市 上田山川自治会長 仲程 一さん/防災士】
「今回、このメンバーで行く準備をしている時に、娘が『行きたい』と言って来てくれた感じです。遠い沖縄からでも、こうやって〈何かしらできないかな〉と思っている人はいるので、『人間一人じゃない。必ず誰かがいます』ということは伝えたいです」
熊本県によりますと、今回の地震による住宅の被害は7万5000棟以上。県内合わせて11の市と町に災害ボランティアセンターが開設され、猛烈な暑さの中、延べ3万6000人を超えるボランティアが汗を流してきました。
(全日本民主医療機関連合会による見回り)
「体調の悪い人はいませんか?」
「今のところ大丈夫です」
「どちらから?」
「沖縄だそうです」
「こっちが暑いですか」
「むし暑いですね。ジメジメしていますね」
「湿度が高いですね。…カニがいる。カニがいた、今」
(コンテナに入った重そうながれきを持ち上げる)
「一人で持たん方がいいよ」
「いける」
「よいしょ!」
(軽トラックの荷台に入れる)
【眞境名 和明(まじきな・かずあき)さん】
「腹も全て使う」
【比嘉 基生(ひが・もとき)さん】
「元・重量挙げの選手」
【作業を依頼した瀧本 昇次郎さん】
「すごいな。助かるもん。大変だもん、片付けるの」
作業を依頼した瀧本さん宅の玄関先に小さなシーサーの置物がありました。
【豊見城市 豊崎自治会長 仲本 豊さん/防災士】
「阪神・淡路大震災もあったし、その後、東日本大震災とかもあって、気にはしているけれど、なかなか行動に移せない。怖いですね、実際、沖縄にも(大きな地震が)あった場合…」
(沖縄は地震はどうなんですか?)
【豊見城市 上田山川自治会長 仲程 一さん/防災士】
「沖縄は地震は震度3とか、あっても震度4なので、台風は『来る』と構えられるけれど、地震は構えることができないから、もし沖縄がそうなった時、どうなるんだろうと考えると、たぶん今のままじゃボランティアセンターの開設もできないだろうし、『誰がスタッフやるの?』となっても、パンクするだろうなと目に見えていますね」
(9月16日/八代市の避難所 八代トヨオカ地建アリーナ)
一行は翌日、宇城市で、被災した家屋から家具を運び出しました。
そして、最終日は同じ豊見城市から県営豊見城団地自治会長の古堅宗二郎さんが加わり、八代市の避難所で沖縄そばの炊き出しを行いました。
熊本に合わせて馬肉を入れてくれました。
沖縄そば300食とサータ―アンダギーなどの菓子を用意しました。
【手伝いに来た千田 洋子さん】
「箸ありますね。食べてください」
この日は、仲程さんの知り合いの熊本市に住む千田洋子さん・栄樹くん(小6)親子も手伝いに駆け付け、沖縄のお菓子なども配りました。
【沖縄そばを食べた人】
「おいしいです。最高です」
「待ち時間に『ありがとう』をネットで調べて、『にふぇーでーびる』、ありがとう(と言ったら)喜ばれたです」
忙しく働く避難所の運営スタッフにも沖縄そばが振る舞われました。
【豊見城中学校 2年 仲程 心奏さん】
「たくさんの方が過ごしていらっしゃるので、沖縄そばで少しでも元気になってもらえたらなと思います。今回の熊本地震を通して、日頃から備える大切さを実感しました。地震とか防災についてもっと興味を持って、学んでいけたらなと思います」
沖縄県の豊見城市(とみぐすくし)は防災士の育成に力を入れているそうで、今回、熊本でボランティアに参加された方たちは改めて、災害への備えの大切さを感じたそうです。
ボランティアの人数は9月のシルバーウイーク以降、減っていて、被災した人たちが安心できる生活を取り戻すためには、継続した支援が必要です。被害の大きかった自治体の社会福祉協議会は協力を呼びかけています。
