『英語教育日本一』を目指す御船町は今年度から7人の外国語指導助手を受け入れ、町内7つの全ての小・中学校に配置しています。
その1人、御船小学校に勤務するフィリピン出身の女性の英語教育への思いを取材しました。
【マラサガ・クリサリン・セビリャノーさん】
「グッドモーニング!」
御船町の外国語指導助手ALTのマラサガ・クリサリン・セビリャノーさん。子どもたちからは「ライン先生」と呼ばれています。
『英語教育日本一』を目指す御船町は去年、フィリピンのセブ州にあるタリサイ市と連携協定を結びました。
【御船町 上杉奈緒子 教育長】
「環境づくりを整える。それを日本一にしたい。英語を使う環境をつくるのは外国の人を連れてくるのが一番いい。相手とコミュニケーションをとる。そういった英語を子どもたちに身につけさせたい」
御船町は2025年度までALTは町内で1人だけでしたが、2026年度はタリサイ市から7人受け入れ、町内7つの全ての小・中学校に配置。ライン先生もその1人です
【マラサガ・クリサリン・セビリャノーさん】
「生徒たちに私を通して英語を楽しみながら学ぶ経験を与えたい」
フィリピンの公立小学校で英語教員として約8年間 勤務した後、2026年4月から熊本で働いています。
海外での生活は初めてですが、日本の教育や文化などに興味があったといいます。
【マラサガ・クリサリン・セビリャノーさん】
「英語教育の観点からフィリピンと日本の教育を比較したかった」
ライン先生が勤務する御船小学校です。
ライン先生は平日の月曜から金曜までこの学校で英語を教えています。
この日は夏休み前の最後の授業で1限目は3年生のクラス。
子どもたちがライン先生の好きなものを予想して英語で質問します。
【英語専科 嶽本瑞希 教諭】
「予想は?」
【子どもたち】
「Do You like Carrots?あなたはニンジンが好きですか?」
【ライン先生】
「Yes,Ido.はい好きです」
【子どもたち】
「やったー」
ライン先生はジェスチャーを交えながら英会話の楽しさを伝えました。
「Repeat afte rme 私のあとに続いて言ってください」
【児童】
「楽しかったし、分かりやすかった」
【英語専科 嶽本瑞希 教諭】
「最初は緊張しているのかなと思ったがライン先生が自ら学んでいく、日本の学校の環境になじんでいく姿を見て、私も勉強になる」
午前中、1限目から4限目までそれぞれのクラスで続けて授業を行った後は給食の時間です。
【児童】
「おいしい給食、いただきます」
子どもたちと英語でコミュニケーションを取りながら給食を楽しみます。
【マラサガ・クリサリン・セビリャノーさん】
「きょうの給食は、とてもおいしい。味噌汁も慣れてきて、おいしい」
【児童】
「(ライン先生は)明るくて優しい先生」
【児童】
「(ライン先生は)発音がうまくて元気な先生」
【児童】
「もともとうまく発音できずに(英語が)苦手だったが、ライン先生がしっかり教えてくれて(英語が)大好きになった」
御船町のALT7人は定期的に集まってミーティングを開いています。
この日は、1学期を振り返り慣れない日本での生活に不安を感じたことなどを打ち明けました。
【御船中学校ALT マスワンガット・シャーリ―・グリース・モンテルヤーノーさん】
「私にはたくさんの困難があった。夜眠れなかった。もう耐えられなかったから、仕事を投げ出しフィリピンに帰りたかった。でも今は、日本に居られて、そして生徒たちと過ごせて幸せ」
その後、県内では熊本地震が発生。
御船町は震度6弱を観測しました。
【マラサガ・クリサリン・セビリャノーさん】
「あんなに強い地震を経験したのは初めて。本当に怖くて泣きそうになった」
町内の小・中学校では天井や柱が破損するなどの被害があり、学校の夏休み期間中はALT7人も片付けに追われました。
そして2学期がスタート。
御船小学校に勤務するライン先生もいつものように笑顔で英語を教えていました。
【英語のやりとり】
「Everybody!Say(みんな言って!)」
「It’sThursday(きょうは木曜日)」
「It’sThursday(きょうは木曜日)」Perfect(完璧)」
ライン先生の今後の目標は…。
【マラサガ・クリサリン・セビリャノーさん】
「私が特に掲げている目標は『生徒たちが英語を学んだり、使ったりすることに自信を持てるように支援すること』です。自信を持つことはとても重要です。流ちょうに話す必要はありません。英語を使って話そうとすることが英語教育には大事だと思う」「英語を話すことに自信を持ってもらうため…」
ライン先生は英語を学ぶ子どもたちを支え続けます。
