公式確認から70年となった水俣病問題について考えるシンポジウムが水俣市で開かれました。
水俣病の原因となった有機水銀による健康被害の研究者として世界的に知られるデンマークのフィリップ・グランジャン博士が胎児や子どもへの影響について語りました。
【『水銀に関する水俣条約推進ネットワーク』代表:坂本しのぶさん】
「みんなで水銀のことをやっていきましょう」
9月27日に水俣市で開かれた国際シンポジウム。
母親のおなかの中でメチル水銀の被害に遭った胎児性の水俣病患者、坂本しのぶさんが代表を務める『水銀に関する水俣条約推進ネットワーク』が企画しました。
講師を務めたのはデンマーク国立公衆衛生研究所のフィリップ・グランジャン博士。
水俣病の原因物質である有機水銀など化学物質による健康被害研究についての第一人者です。
グランジャン博士は、クジラの肉を食べる習慣があるデンマーク領フェロー諸島で生まれた子どもの〈へその緒〉の水銀値や脳の発達状況などを調べた研究成果を報告。「脳の発達にとって重要な胎児期に有機水銀の汚染を受けると、わずかな量であっても生涯、影響が残る」と指摘し、世界中で金の採掘などに今も水銀が使われている現状に警鐘を鳴らしました。
また、グランジャン博士は、水俣病問題に関心を持つきっかけになった坂本しのぶさんについて、「勇気をもって立ち上がり、世界中の人々に影響を与えた。私にとってはヒロインのような存在だ」と語りました。
【『水銀に関する水俣条約推進ネットワーク』代表:坂本しのぶさん】
「私も水俣病のことをしっかり伝えていきたいと思う」
