11月26日午後10時過ぎ、東京・赤羽の飲み屋街。 

飲み客・男性2人組:
お疲れさまです。きょうで飲み納めにしようと思っています 

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名残り惜しそうに、お酒を酌み交わす人たち…

東京都では11月28日から20日間、酒を提供する飲食店などに対し、営業時間を午後10時までに短縮するよう要請。 

”勝負の3週間”の呼びかけに街の反応は

小池東京都知事:
不要不急の外出を控えていただきたい 

西村経済再生相:
「緊急事態宣言」が視野に入ってくるわけであります。この3週間が勝負であると…

感染拡大を断ち切るための”勝負の3週間”の呼びかけに、街には早くも変化があった。 

たくさんの熊手が並ぶ東京・浅草の年末恒例「酉の市」。 

「疫病退散」の願いを込めた「アマビエ熊手」を準備したり、声を極力発しない「サイレント手締め」などの感染対策をしてはいるものの、来場者は例年の10分の1程度だという。 

増田屋:
(例年だと)もっとこの時間だと歩けないくらいパンパンに人がいらっしゃるんですよ。今年は(この時間で会場にいる人数が)半分以下 

商売繁盛を願い、熊手を買いに来た会社の経営者に話を聞いた。 

会社経営者・男性:
テレワークにしています、基本的に。(この状況では)維持です 

そこで、番組が都内にある20社にテレワーク対応について尋ねたところ、4分の3にあたる15社がテレワークを維持。4社が11月25日の会見を受けて、さらに強化すると答えた。 

実際、都内にある企業を訪ねてみると、1テーブルに1人ほどしかいない社員。 

サイボウズ・中根弓佳人事本部長:
(11月19日から)東京都が警戒レベルを上げたことに伴って、我々の警戒レベルも一段あげました。それぞれ社員1人1人がより気持ちを引き締めてということで、引き続きオフィスはこのような状況になっています

こちらの会社では8月の第2波を過ぎて徐々に出社率が上がっていたものの、11月25日の都知事の会見を受け、再びテレワークを増やす方針だという。 

一方、街では…

電車通勤する人: 
電車はすいていますよね 

NTTドコモが推計したデータによると、11月26日午後3時時点の人出は、11月25日の同時刻と比べて札幌市すすきのでマイナス5.1ポイント、東京都渋谷でマイナス0.7ポイント、大阪府梅田でマイナス2.9ポイントなど、全国主要都市の多くで人出が減る結果になった。 

また、人生の一大イベントにも影響が出ている。 

コロナで結婚式にも変化

”小さなウェディング”を行なった新郎新婦:
コロナで大きな式は挙げられないんですけど、いい写真も撮れてよかったです

大人数での披露宴などを避け、家族など親しい人たちだけで写真を撮る”フォトウエディング”が人気になっている。 

レック小さな結婚式事業部・木村太一さん:
写真をスタジオで撮るプランと外で撮るプランもあったりするので、そこが前年の2倍ぐらい伸びているところです

実際、11月25日の小池都知事の会見などを受け、結婚式のプランの変更を検討する人もいる。 

結婚式延期を検討する人:
今週土曜日に打ち合わせに行かせていただいてフォトウエディングという形に切り替えようかなと思っています。「緊急事態宣言」がまた出ちゃうのかなと思うのと、感染者もどんどん増えてたりするので…先が読めないのでどうしようもないですよね 

感染拡大の余波は、冬の風物詩にも…

東京都八王子駅前で12月5日に行われる予定だったクリスマスイルミネーションの点灯式。しかし、感染拡大を受け点灯式は中止し「マスクの配布」に変更。 

八王子駅北口商店会・清水栄会長:
(11月25日の会見を見て)率直にまた大変なことになってしまったなと思いました。集まっていただくことや、食べたり飲んだりする物の提供ができない、クラスターになってしまったりするといけないので、通りがかりの人にさっとお渡ししようと思います 

さらに、影響はこんなところにも…。 

東京都新宿にある「超密室」を売りにした謎を解きながら部屋から脱出するゲームを楽しめるスポット。 2部屋に最大16人入れるところを、感染対策のため2部屋あわせて5人までに制限していると言うが…。 

超密室リアル体験型脱出ゲーム・村上健オーナー:
今日は2組です。厳しいです。 

平日であれば平均8組程度の利用があるところ、11月26日はわずか2組の来客しかなく、営業時間を短縮せざるを得ない状況になった。 

超密室リアル体験型脱出ゲーム・村上健オーナー:
小池都知事は(11月25日)自粛と言うけれど、他店も合わせて600万円くらい(給付金が)あると思います。8月申請した給付金がまだ届いていないので、正直厳しいです。コロナ憎いです。

夜の営業自粛などが要請され“勝負の3週間”とされるなか、感染を抑えるためにいまできることとは? 

東京歯科大学市川総合病院・寺嶋毅教授:
今はギリギリの状態だということを受け止めて行動に移すことが大事。(対策が)不十分だった人が少しでも十分な方になってくれれば(感染者の)上昇傾向が頭打ちになって下がってくれる。感染者が減れば、その先にある家庭の高齢者とか高齢者施設という重症化しやすいところまでの連鎖が断ち切られると思います

(「めざましテレビ」11月27日放送分より)