「こじゃんと」「まっこと」など、高知県民にはおなじみの土佐弁。
その響きと魅力を県外の人にも知ってもらおうと、高知市の観光スポットで高校生らがアンケート調査を行った。
県外客を惹きつける「まっこと」
9月の日曜市。高知小津高校の生徒と県内の大学生たちが通りすがる人に声をかけていた。
「こじゃんと」や「まっこと」など32の土佐弁が書かれたボードを用意し、観光客らに自分の“推し土佐弁”を選んでもらうというユニークな試みだ。
県外から訪れた人たちの反応はさまざまだ。「友達の高知の子が言っていたから」と「まける(こぼれる)」を選ぶ人もいれば、「うちんく(私の家)」や「おなかたった(お腹いっぱい)」といった生活感のある言葉を選ぶ人もいた。
東京からの観光客は「歴史ドラマで龍馬さんが言っているイメージ」と「まっこと」を選択。「土佐の人はみんなウェルカムな感じで親しみやすいので、土佐弁もなじんでいる感じがします。好きです」と笑顔を見せた。
一方で、県内に住む南国市からの親子は「こじゃんと」にシールを貼った。
小学3年生の子供が「とても」という意味だとしっかり理解している横で、母親は「『こじゃんと』は普段あまり使わないですが、『~しちゅう』などは言いますね」と、地元ならではのリアルな使い方を教えてくれた。
若者たちが再発見した方言のおもしろさ
アンケート調査のために改めて土佐弁を勉強したという高校生たちにとっても、新鮮な驚きがあったようだ。
小津高校の2年生は「おじいちゃんやおばあちゃんから聞いたことがある言葉もあれば、まったく聞いたことのない言葉もあった。ある意味、外国語の翻訳みたいで少しおもしろいところがありました」と語る。
また、同校の1年生は、白紙のことを指す「しらった」という言葉を日常的に使うという。
大学生たちも土佐弁に魅力を感じている。
高知大学の4年生は「標準語で話すよりも友達になれるというか、距離が縮まるところが良い。ひろめ市場などに行けばわかるけれど、みんなで飲める感じ。お酒に合っちゅうですね」と土佐弁の親しみやすさをアピールする。
意外な調査結果
アンケート調査は、「よさこい高知文化祭」の一環として、土佐弁を県外に発信し盛り上げるために企画された。
高知大学大学院の岩城裕之教授は、「まず高知の方言そのものに興味をもってもらい、さらに『方言を聞くためにもう1回高知へ行ってみようかな』と旅の広がりにつながってほしい」と期待を寄せる。
8月に高知市役所や小津高校で行われた事前調査では、1000人分の回答が集まっている。
県外の人の1位は朝ドラ効果もあってか「こじゃんと」、2位が「まっこと」だった。
一方で、県内の人が選んだ1位は「手荒な」を意味する「がいな」で、2位が「こじゃんと」という興味深い結果が出ている。

