岐阜市の寺の境内に、週末には行列ができる人気の甘味処があります。名物は、果肉をたっぷり使いながら800円というお値打ちなかき氷。さらに、暑い中でも常連客が一緒に注文するのが、熱々のたい焼きです。笑顔が広がる人気店の魅力に迫りました。
■岐阜善光寺・境内にある甘味処
金華山の麓にある「岐阜善光寺」。その境内にあるのが、2026年で創業20年を迎える「福丸」です。

店主は森弘明さん(64)。店の自慢は、昔ながらの手回しで作るかき氷です。
メロンやイチゴなど、子どもが大好きなお馴染みのかき氷は400円。
約10種類あるメニューの中でも人気なのが、果肉をたっぷりのせた、手作りシロップのブルーベリーやマンゴーです。
客:
「めちゃくちゃ果肉が大きいです」
別の客:
「真ん中までたくさん入っています」

中でも、ダントツの人気を誇るのが、「手作りシロップ 桃」(800円)。握りこぶしほどの桃を3個以上、ぜいたくに使っています。
客:
「桃が食べたくて、来るのは今月4度目です」
■海外客にも人気の「岐阜金時」と名物・たい焼き
愛知県内有数の桃の産地、小牧市にある「ヤマト果樹園」。森さんは週に2回、ここで桃を仕入れています。
大きさが不揃いだったり、少し傷があったりする桃を特別に安く分けてもらうことで、お値打ち価格を実現しています。

店主の森さんは、開業する前、関東で訪問販売の営業をしていましたが、両親の介護をするために実家の愛知県一宮市へUターン。一念発起し、果肉たっぷりのこだわりのかき氷店を始めました。
海外からのお客さんも訪れます。
台湾から来た女性:
「やはり日本は抹茶」
女性が絶賛するのは「岐阜金時(抹茶)」(800円)。削った氷の上にあんこをたっぷりのせ、自家製の抹茶シロップをかけ、仕上げに岐阜県産の抹茶を振りかけて完成です。

森さんは、あんこにもこだわっています。使っているのは、北海道・十勝産のあずき。白ザラメを加えて煮込んでいきます。
この自家製あんを使った、もうひとつの店の名物が「薄皮たい焼き」(150円)です。
客:
「外がパリパリで、あんこがちょうどいい甘さです」
別の客:
「私は薄皮が好きです」

自慢のあんこをしっかり味わってもらいたいと、生地はあえて薄皮にこだわっています。
客:
「氷と一緒に楽しむ。体が冷えた時に、たい焼きがおいしいです」
別の客:
「フルーツとあんこは相性がいいですね」
一方、店頭にたい焼きが並ばない時もあります。
森さん:
「ここの温度計の37℃を一応基準にしています」
森さんは、店内の温度計が37℃を超えると、たい焼きは作らないと決めています。

採算度外視のかき氷と、1本ずつ丁寧に作るたい焼き。そこにあるのは、とにかくお客さんに喜んでもらいたいという森さんの思いです。
森さん:
「 “おいしい”って言ってもらえたらOK。自分もここまでできて、よかったなと思っています」
境内の小さな甘味処は、今日もこだわりの味で訪れる人を笑顔にしています。

