コシのある太麺にモチモチの食感。
噛むたびに小麦の香りが口に広がると、うどん好きの間でも評判なのが「武蔵野うどん」。
しかし、そんなうどん店の店主は“ある現実”を前に思わず“苦笑い”を浮かべていました。
手打ちうどん纒・小峰久男店主:
いよいよここに来て水道上がるのかって。
食材が軒並み値上がりする中、うどん屋さんの生命線ともいえる「水」までもが値上げ。
実は今、水道料金の大幅値上げが首都圏など列島各地で相次いでいるのです。
埼玉・春日部市では、10月から水道料金が平均38%、下水道使用料は平均25%の値上げが予定されているといいます。
日常生活のさまざまな場面に必要なインフラ「水道」の料金が“大幅値上げ”されることに、春日部市民は「4割増し?結構だよね。ちょっとびっくりしました」と話します。
また、10月から約34%値上げの幸手市民は「食事だってなんだって皆節約してるのに、一番大切な水が今度は高くなる。また水の節約しなきゃならない」と話しました。
10月に予定される“水道料金値上げ”の理由について、市は次のように説明しています。
春日部市 経営総務課・谷島課長:
大きなところでは人口減少や生活様式に伴う収入の減少というところがある。水道施設や水道管路の更新や耐震対策に今後多額の費用がかかる。
埼玉県では2025年1月、下水道管の破損による大規模な道路崩落事故が発生するなど、水道設備の老朽化対策は急務に。
そうした水道料金の値上げは、埼玉県内の別の市町村でも予定されています。
“武蔵野うどん”がある町として知られる狭山市のうどん店「手打ちうどん纒」。
豚肉の旨みたっぷりの温かいつけ汁に、お店自慢のコシのある冷たいうどんを提供するにはたくさんの水が必要ですが…。
手打ちうどん纒・小峰久男店主:
(Q.水道料金上がる?)上がりますね。(1回の支払いが)今1万5000円くらいだから、2万近くいくんじゃないですか。いよいよここへきて水道も上がるのかという実感です。
食材が軒並み高騰する中、水道も上がるという現実に、おもわず苦笑いする店主。
ここ狭山市では、10月から水道料金が平均で約30%値上がりするといいます。
今の値段でうどんを提供するのはどんどん難しくなっていると言いますが…。
手打ちうどん纒・小峰久男店主:
きょうはうどん食べたいなってお店に来る方は毎日じゃないからね。いろいろなことを考えると、なかなか値上げっていうのは難しい。
こうした水道料金の値上げは今、全国各地に。
2026年の4月以降に水道料金を値上げした市町村がある都道府県は、北は北海道から南は沖縄まで25の道府県に。
関東では神奈川・千葉をはじめ、東京と群馬を除く5県で値上げが発生しています。
こうした状況を受け浮き彫りになっているのが、値上げを余儀なくされる自治体と、値上げを免れる自治体との料金の差が広がっていることです。
2026年4月に約50%値上げとなった栃木・足利市の担当者は次のように話します。
足利市役所 企業経営課・岡田課長:
今でも国土交通省がさまざまな水道設備を更新するための補助金を設けてくれてます。しかし、一定の条件が課されています。そういった条件に合わなければ活用できないというのが現状で。
この夏4カ月に渡って水道の基本料金を無償とする独自の支援策を行った東京都の小池知事は、一部自治体から上がった批判の声に対し、「むしろ地方自治を否定する発言については、いかがなものかと思う」と述べました。
