高市総理大臣は17日、内閣改造を行い、第2次高市改造内閣が発足しました。
その狙いとポイントについて、フジテレビ政治部・瀬島隆太郎デスクとお伝えします。
――この内閣改造ひと言で言うならばなんでしょう?
フジテレビ政治部・瀬島隆太郎デスク:
総裁選再選戦略内閣ということだと思います。
再選を見据えた内閣の顔ぶれではないかということです。
――木原官房長官、片山財務大臣そして茂木外務大臣、小泉防衛大臣らが留任となりましたが、第2次高市改造内閣の狙いはどう見ていますか?
フジテレビ政治部・瀬島隆太郎デスク:
狙いは、来年の総裁選での再選に向けた基盤固めがまず1点と実務能力を重視したハイブリッドということだと思います。まず基盤固めについて見ていきますと、1つ目は主要閣僚を続投させたということ。半数の閣僚が留任となっていまして、これは、政策実現に向けて安定性を重視したということだと思います。そして2つ目ですが、来年の総裁選に向けて茂木外務大臣、小泉防衛大臣という2人のライバルを引き続き閣内に封じ込めたということだと思います。閣内にいると通常は現職の総理が総裁選に出る場合には出馬しづらくなりますので、これが再選戦略の要になるということです。
――総裁選でいうと、最大の焦点になった林芳正氏が交代したのはどういうことか?
フジテレビ政治部・瀬島隆太郎デスク:
ここは非常に大きな判断だったと思います。綿密な計算とか戦略というよりは総理の思いが強くにじんだ形になったんじゃないかと思います。これによって高市総理が目指していた、無投票再選の目はなくなるということで、あえていばらの道を選んだと。なぜ交代したのかということになりますが、林さんは総務大臣として公務の地方行脚というのを続けてきました。これは総裁選に向けた地方票の支持固めという見方が濃厚でして、林さん自身、総裁選への意欲を隠していなかったんですね。別のライバルもトップというのはこういうふうに、爪を虎視眈々(たんたん)とといで準備をするような部下は嫌うものだと言っていまして、高市さんとは最も距離があるライバルとされていました。閣外に出すということは、つまりライバルを野に放つことになりますので、林さんの周辺からは、「この方が自由に動ける」と歓迎する見方も出ています。そのため高市総理の身内の側からも「これは大失敗の人事だ」という厳しい声も上がっている状況です。
そして、新たな顔ぶれを見ていきますと、医師で弁護士の古川俊治氏、それから維新から幹事長を務めた中司宏氏などが初入閣を果たしました。
そうした中で、政治資金問題で収支報告書に不記載があった旧安倍派の関芳弘氏であったり、簗和生氏という2人が起用されました。
――この辺りはどう見ますか?
フジテレビ政治部・瀬島隆太郎デスク:
注目は、やはり旧安倍派の不記載議員2人が初入閣したということと、過去、不適切発言で辞任をした葉梨さんを再登用したということだと思います。特に、FNNの世論調査では不記載議員起用への反対が7割に上っていまして、世論の反発も予想されると。歴代の総理も問題発覚以降ずっと避けてきた人事ですので、なぜ、あえて再チャレンジを高市さんが選んだのかということになります。基盤固めの3つ目の理由となりますが、高市さんは人事構想の中で当初から自分の悲願として、旧安倍派を党内基盤の軸にしたいという狙いがありました。高市総理は党内の支持基盤が弱いことがずっと指摘されてきたんですが、今回は党執行部で「麻生派」シフト、内閣改造では不記載議員を復帰させる「旧安倍派」シフトという人事を敢行したことになります。この2派で自分の基盤を安定させたいと、こういった方針を示したということになります。
――安定、そして一方の実務能力というのはどういった点から分かりますか?
フジテレビ政治部・瀬島隆太郎デスク:
実務能力を見ますと、山下さん、藤井さん、井林さんは元官僚で、それぞれ出身官庁の担当大臣をすることになります。一方で、若手女性の抜てきが少なすぎるとの声も早速上がっていまして、ある関係者は「納得感のない人事なので不満のマグマが噴き出してしまうんじゃないか」と話していました。
――今回の人事で“参院のドン”といわれる、石井準一参院幹事長も交代という形になりましたが、第2次高市改造内閣にとっては大丈夫なんですか?
フジテレビ政治部・瀬島隆太郎デスク:
まさに高市総理はこの人事で2人の実力者との対決姿勢を鮮明にしたということになると思います。つまり、参院のドンである石井さんとそして、ライバルの林さんですね。つまりこうした反高市の不満分子の勢力が結集してしまえば脅威になるという見方も早速出始めているんです。高市総理としてもこうしたリスク当然考えながらも、バランスというよりは高市さんらしい、主戦論とか勝負勘ということに頼った人事だったと思います。
この布陣で秋からの国会運営どうなっていくか注目されます。
