沖縄県の辺野古沖で修学旅行生を乗せた船2隻が転覆し、高校2年の生徒らが死亡した事故から16日で半年。
亡くなった生徒の両親が想いを語りました。
■「知華はママの娘で世界一幸せ…」
幼かった武石知華さんが母親にあてた手紙。そこにはたくさんの感謝の気持ちと言葉が記されています。
【武石知華さんの母親】「知華は『ママが親で世界一幸せだと思う』って書いてくれてて。よくいっぱい(イラストも)描いてくれてたんですけど、これももう増えていかないなって。寂しいですね」
知華さんは半年前、17歳、高校2年生という若さで亡くなりました。
ことし3月16日、名護市辺野古沖で、同志社国際高校の生徒を乗せた船2隻が転覆し、知華さんが死亡。別の船を操縦していた金井創船長(当時71)も死亡しました。
第三者委員会は、事故の原因について、学校の安全管理体制の不備が最大の要因だと認定しました。
■遺族は学校の対応に不信感を抱く…
事故から半年が立った今も、両親は学校側の対応に不信感を抱いています。
【武石知華さんの両親】「校長先生が、心肺停止で救急搬送っていう連絡が入ったけど、大事な情報だから、混乱を招くといけないから、確定するまで親御さんには伝えないっていう方針で、私たちに伝わらなかったって。
『確定』って死亡ってことですよね。死亡するまで親に伝えないなんて、ありえない。
ある程度もう確証持てる段階で、すぐにでも緊急連絡先で電話をもらえれば…」
「私が声をかけられるとしたら、救急車の中が最後のチャンスだったはずなので。
なんでそこで電話くれなかったんだろうって、多分私、死ぬまでずっと後悔というか、ずっと残念に思う」
■「後悔している、していない、なんて聞かなくてもわかるじゃないですか」
当時生徒を引率した教師は関西テレビの取材に対し、今の心境をこう語りました。
【修学旅行を引率していた男性教師】「後悔している、しないって話だけで言ったらそんな質問しなくても分かるじゃないですか」
後悔の思いを口にする一方、学校という「組織の一員」としての考えも。
【修学旅行を引率していた男性教師】「学校も組織ですから、パニックを起こしているから、いろんなことが起きているんで。
証言が二転三転したらまた『隠ぺいしているんじゃないのか』と出てくるのも怖いと思うので、事実を集約して、というところでやっているんじゃないですか」
武石さんの両親は、その「組織としてのあり方」にも強い疑問を感じています。
【武石知華さんの両親】「問題なんて起こらないだろうっていう前提のもとに、ずさんな安全管理体制なのか、形骸化されていて、誰も異常が日常になって、当たり前になって、異常に気づけないっていう組織になってしまっていたのか。
ちょっとそこは私たちには計り知れないですけど」
「生徒の1人が亡くなったっていうことで片付けるんではなくて、これをきっかけにきちんと正すべきは正して変わってほしいって思ってるので。
やっぱり学校としては、逃げないできちんと向き合ってほしい」
遺族は、当時の校長や現場の引率教員、船長など合わせて11人を業務上過失致死傷容疑などで刑事告訴しています。
■事故から半年「立ち直らなきゃいけないし、知華の死を受け入れたくないし…」
事故から半年が過ぎます。
愛するわが子がいない現実と向き合いながら家族は生きています。
【武石知華さんの両親「なんか半年経って、知華のお世話が仏壇とお墓になって、それが、ほんとに毎日繰り返しになってったときに、知華がいないっていう生活を認め始めてる自分がいて。
それはもうほんとに知華に申し訳ない気持ちもあれば、これでいいのかなって。複雑な心境で、立ち直らなきゃいけないし、知華の死を受け入れたくないしみたいな」
(関西テレビ「newsランナー」 2026年9月16日放送)
