富山市が昨年の国勢調査で、実態よりも人口を「多く」総務省に報告していたことがわかりました。藤井市長は「間違いがあってはならない」と陳謝し、速やかに調査する考えを示しました。

総務省からの指摘で発覚

5年に1度実施される国勢調査は、人口や世帯の実態を明らかにする国の最も重要な統計調査です。今年5月に公表された速報値では、富山市の人口は40万2133人とされていました。
しかし今月に入り、総務省から「報告された数字に間違いがあるのでは」との指摘があり、4日には立ち入り調査が実施されました。

藤井市長は14日、人口が実態より「多く」報告されていたことを認め、「大変ご心配をおかけしている。率直に心からお詫びを申し上げたい」と陳謝しました。詳しい人数の差や原因については、速やかに調査して報告する考えを示しています。
「40万人の大台を守るための水増しでは」との疑念
今回の過大報告をめぐっては、富山市の人口が40万人の大台を割らないための意図的な水増しではないかという告発もあります。
この点を問われた藤井市長は、「それはないと思うし、ないと信じたい。あってはならないと思う」と否定しました。
市長が口にしたのは、国勢調査が持つ重みです。「この調査結果、人口は地方交付税の算定根拠や選挙区の区割りの根拠になる。様々な公的なことにも使われている。間違いがあってはならない」と語り、その深刻さを改めて示しました。
地方交付税や選挙区の区割りに直結する重要なデータだけに問題の行方が注目されます。
「空室アパートに人が住んでいるよう改ざん」告発が報道各社に
この件ではBBTを含む富山県内の報道各社に告発が届いています。「空室のアパートに人が住んでいるよう改ざんされている」「前回、5年前の調査でも水増しが行われていた」という内容で、組織的・継続的な不正の可能性を示唆するものでした。
藤井市長はこの告発について「はじめて知った、非常に驚いている」と述べ、前回調査での水増しについても「全くありません。絶対にあってはならないことだと思っている」と強く否定しました。
一方、富山市のある幹部は「意図的なものではなく、組織的な命令などはない。総務省がどう判断するか返事を待っている」と話しており、現時点では故意性を否定する立場をとっています。
確定値は今月29日に発表予定

国勢調査の確定した数値は今月29日に発表される予定です。実際にどれほどの差が生じていたのか、また原因がどこにあったのかが明らかになることで、富山市の説明責任がさらに問われることになります。
地方交付税の算定や選挙区の区割りにも影響しうる重大な統計の信頼性が揺らいでいるだけに、今後の調査結果と市の対応に注目が集まっています。
(富山テレビ放送)

