ドライブレコーダーの映像から事故や火災の現場を確認。
災害現場での活用も検討される“消防の目”とは。
助けを求める人と救急隊員をつなぐ、119の消防指令センター。
1分1秒の遅れが命の危機を招きかねない現場で、より正確な情報を得るための新たな取り組みが始まっています。
川崎市にある消防局の指令センターに並ぶタブレット。
トヨタ自動車や三井住友海上などが実証実験を進める「ドライブレコーダー119」です。
事故などで119番通報を受けても、電話だけでは現場の状況を把握しきれない場合があります。
そんなとき、このシステムでは現場近くを走る専用のドライブレコーダーを搭載した車両を検索。
付近に車両がいれば20秒ほどでドライブレコーダーの映像を確認することができます。
三井住友海上ビジネスデザイン部・加藤伸也さん:
通常のドラレコと違い、通信機能が付いているのが大きな強み。それがあることにより、必要な時に遠隔地から指示を出せる。
実際の映像をもとに作成した山火事のCG映像。
電話の情報だけでは分からない煙の広がりや周辺家屋などの状況を映像で確認でき、延焼防止につなげることができたといいます。
川崎市消防局警防部指令課情報係・清水浩志担当係長:
119番通報をする時は慌てている場面だと思う。現場状況を映像で確認できているので、より正確に出動隊に情報提供することができる。
百聞は一見にしかずの新システム。
背景にあるのは増え続ける通報件数です。
全国で1日2万件に上るともいわれる119番通報。
川崎市でも2025年の通報件数は11万件を超え、この10年で2万件以上増えています。
指令センターの負担が大きくなる中、大阪・堺市では地域のタクシーやバス会社と連携し、「ドライブレコーダー119」を本格導入。
京都市や岡山市などでも実証実験が進められ、もしもの時の“消防の目”として期待されています。
トヨタは今後も実証実験を行う都市を増やすとともに、災害現場などでの活用も検討しています。
トヨタ自動車「DRIVE RECORDER 119」プロジェクトリーダー・小池優仁さん:
例えば自治体が困っている社会課題の部分や、災害が起きた時に防災分野で使うとか、まだまだ映像の活用の可能性はあると思うので、そういった世界を先々に拡大していければ。
