高知大丸で開催された「歴代人間国宝巨匠陶芸展」。人間国宝や文化勲章受章作家が手掛けた作品が200点以上並んだ。
十四代・酒井田柿右衛門による西暦2000年記念の作品は、展示中で最高額の770万円のもの。
世界に20点しかない限定品であり、持ち手の部分が「柿」の形状になっている。
四代・德田八十吉の作品展――色彩のグラデーションと「紅の扉」
人間国宝である三代・德田八十吉の娘で、16年前に四代を襲名した四代・德田八十吉の作品展も同時開催された。370年の歴史を持つ「九谷焼」の絵付けのイメージを覆す、色彩のグラデーションが特徴だ。
出品作の一つ「紅の扉」は、四代・德田八十吉が7年前に食道がんの手術を受けた際、集中治療室から一般病棟に移る時に目にした“一筋の光”をイメージしてつくられた。
父が使わなかった赤色を取り入れた点や、女性ならではの感覚で壺や皿にとどまらずマグカップなどの実用的な作品も手掛けている点が、四代の特徴だ。
先人の研さんと情熱を受け継ぐ九谷焼の今
四代・德田八十吉は次のように語る。
「先人たちの日々のたゆまぬ努力と研さん。陶芸にかけた情熱のたまものじゃないかなと私は思っておりますので、九谷焼の今を楽しんでいただけたらうれしいと思います」
