高知県内の自治体トップが集まる会議で須崎市から突如突きつけられた、消防広域化からの離脱表明。
「事前に相談がなかった」として不快感を示していた浜田知事は、会議から一夜明けた9月4日の定例記者会見で「須崎市さんとの付き合い方を考えないといけない」と発言した。
「親類縁者を集めたお見合いの席も…」知事が明かした胸中
前日の会議後に須崎市の楠瀬耕作市長と対話を持ったのかを問われた知事は、「きょう若干お話をさせていただきました」と応じた。
対話内容について、「きょう改めてお互い一晩寝て、頭がクールになったところで、『真意はどうなんですか』」と確認したことを明かしたが、知事の腹の虫はおさまっていなかった。
知事は、これまでに県が担ってきた役割を振り返り、強い比喩を用いてその心中を口にした。
「消防の広域化が今必要ではないかということで、『押しかけ仲人』的に後押しをしてきたが、それに例えて言えば、色々と関係者の間も調整し、親類縁者も集めてお見合いの席をセットしたところで、現れた当人がちゃぶ台返しをされた。須崎市さんとのお付き合いの仕方も、色々考えていかないといけないな」
「私としてはできるだけ誠心誠意、市長、村長の皆さんの意見をお聞きして、『どこまで添えるかを120パーセント考えよう』という姿勢できましたが、『80点が合格点なら80点でいいよね』と、『それは覚悟しておいてください』ということを申し上げた」
知事はスケジュールの見直しについても示唆したが、「県一消防」の実現に向けた視界は見えづらい状況に追い込まれている。
須崎市側の反論「県一消防の目的、メリットが不確か」
一方、知事から厳しい批判の矛先を向けられた須崎市の楠瀬市長は、知事との対話について次のように振り返っている。
「自爆テロにあいましたと言うことで見直しをすると、見直しをする余地があるとお話があった」
「根本的なところの考え方の違いがございます。個人的にも県一消防の目的、メリットが非常に不確かなものであると感じていた。例えば人員採用。早晩、県一にしても人材確保が難しい段階が必ずやってくる」
楠瀬市長は、広域化の枠組みに乗るのではなく、須崎市単独で消防を構成していくことも十分に考えられると話した。
全県統合を目指して進められてきた「県一消防」の構想は、首長同士の激しい言葉の応酬と理念の衝突により、重い課題に直面している。
