半世紀以上に渡り、福岡県から議会側に支払われていた、年間で最大1200万円もの補助金の存在が明らかになった。長年、見過ごされてきた“慣例”だった。
補助金予算化は福岡県だけ
取材陣が入手した福岡県の内部資料。2023年度のハワイ視察などを巡り、県から日米友好議連に補助金120万円が支払われている。

更に日米友好議連のほか、日韓友好議連など13の議連に対し、年間で最大1200万円の補助金が支出されていたことが判明した。

議員連盟、いわゆる議連とは、政策の推進や県政の課題解決など共通の目的を持った議員でつくる任意の団体で、福岡県議会にはこの議連が40ほど存在する。

議連の運営費は、所属議員による会費で賄われることが前提だが、補助金の適正を判断する明確な基準はなく、議連側からの申請を議会事務局が確認し、支給される仕組みになっているという。

財政課長の経験もあり、この補助金の存在を当時から知っていたという服部誠太郎・福岡県知事(71)は「新規はもちろんですけども、大きく増額要求があるとなると、そこでいろんな議論が俎上に上ってきますが、結局ずっとこういう同額で経常的に措置されているということで、そもそものところに制度そのものに踏み込んだ検討、見直しというのが行われてこなかったと思っている」(8月31日)と述べた。

補助金の一部は、海外活動の費用にも充てられていたことが分かっていて、服部知事は県と県議会の海外視察を検証する第三者委員会にも情報提供するとしている。

更に、議会事務局によるとこの議連補助金が予算化されているのは福岡県だけだといい、こうした税金の使い方に県民からは呆れる声が相次いだ。
明らかになった県と議会の歪な関係
「がっかりですね。反省して解決するならいいですけど、何でそんな、50年も…、信じられない」(70代・女性)

「県民への謝罪ということと、今後一切しないという約束をしてもらいたいというのがひとつ。税金を県に納めているので、それを無責任に、こういう利用というのはどうなのかなと」(50代・男性)

「会計が甘々というかズブズブと言うか。県民の税金なので有効に使ってもらいたいということと真相を解明してもらって、議員が襟を正してもらいたい」(60代・男性)

県は今年度の執行を停止した上で今後、補助金の廃止も検討している。

県政に向けられる厳しい目を受け、これまでの慣例を断ち切る姿勢を示している服部知事。

県と議会を巡っては、部課長会によるパーティー券購入問題や議会での質問の横流しなど、その背景には過度な配慮があったとして県は議員などの不当な要求から職員を守るための条例案を9月定例会に提出する。

服部知事は「外部からの圧力等を受けた場合に職員が1人で抱え込んだり、あるいは判断を誤ったりするようなことのないように我々この条例で、しっかりと職員を守る。最後の究極に守るものは県民の皆さまの利益である」(9月2日)と述べた。
一方で、議会側は議員が自ら守るべきルールを定める政治倫理条例の制定を目指している。

改めて明らかになった県と議会の歪な関係。県政は変わることができるのか。その姿勢が問われる9月定例会は9日に開会する。
(テレビ西日本)

