実家じまいを進める中で、多くの人が経験するのが「空き家の期間」だ。家はどうする?片付けは?などと考えている間の実家が空き家になっていることも珍しくないだろう。
実際に6年近く空き家になっていた実家を売却した、ファイナンシャルプランナーの坂本綾子さん。
2023年に“実家じまい”を本格的に始め、2025年に終了した。その経験をまとめたのが、坂本さんの著書『お金のプロが実体験をもとに導く 実家じまいの最適解』(幻冬舎)。
本書からなぜ、長期間空き家のままにしてはいけないのか、そのリスクについて一部抜粋・再編集して紹介する。
一時的な空き家はやむを得ないが…
実家じまいをすると決めるまでには、ある程度の時間がかかるでしょう。また、「住む」「貸す」「売る」のどれかひとつを選択したとしても、その状態を実現するまでにある程度の時間がかかります。
そのため、実家じまいを行うにあたり、実家が一時的に空き家状態になるのはやむを得ないこと。ただし、空き家の期間が長引くにつれ、建物の劣化、火災の危険性、不審者の侵入など、様々なリスクも増加していきます。
人の管理が行き届いていない建物は、閉めっぱなしにすることで湿気がこもり、カビが生えたり、内装材が腐食したりするなどして全体的に傷んでいきます。
害虫も発生しやすくなるでしょう。建物が傷むとそのままでは使えないため、人に貸すときは補修などの費用がかかったり、売るときには価値が下がったりするなどのデメリットも生じます。
庭のある戸建ては草木にも注意を
庭のある戸建てなら、庭の草木が生い茂って隣家や道路にまではみ出せば近隣にも迷惑をかけることが予想されます。うっそうと茂った草木が建物を覆った状態は敷地や建物の中が見えにくいので、防犯上も好ましくありません。
郵便ポストに郵便物が溜まっていれば、外からも空き家とわかり不審者が侵入する恐れもあります。
見た目の悪化のみならず、外壁が剥がれて落下して通行人にケガをさせるなど、近隣や通行人に実害を与えてしまうリスクもあるでしょう。
万が一そのようなことが起こってしまったら、家をちゃんと管理していなかったのが原因として、損害賠償を請求される可能性もあります。

