「海のダイヤ」とも呼ばれるクロマグロの漁獲枠を増やす案が2026年8月、国際会議で合意されました。漁獲枠の拡大に消費者だけではなく、とれすぎで困っていた漁師たちからも、“ある事情”で期待の声が上がっています。
名古屋市東区泉にある「まぐろ食堂まりん」は、本マグロと呼ばれるクロマグロを独自ルートで仕入れています。
まぐろ食堂まりんの店長:
「本マグロをメインに使わせていただいて、お値打ちにやらせてもらっています」
中でも目の前で大トロを炙る名物メニューが客の心を鷲掴みにしていますが、この人気のクロマグロを巡り動きが…。
鈴木農水大臣:
「太平洋東西間での漁獲枠の設定方向について合意があった。資源の状況に応じた漁獲枠の適切な設定に向けて前進があった」
今月18日に開かれた太平洋クロマグロの資源管理をめぐる国際会議で、大型マグロの漁獲枠を25%増やす案が合意されました。
2010年におよそ1万2000トンに落ち込んだ漁獲量は、厳しい漁獲制限もあり、2022年には12倍にまで回復しているのです。

今回の漁獲枠拡大に、お客さんの反応は…。
客ら:
「いっぱいとって、いっぱい食べたいですね」
「安くなるならいいですけど。もうちょっと(店に)来る回数を増やそうかな」
まぐろ食堂まりんの店長:
「素直にうれしい、明るいニュースですよね。(価格は)下がれば当然うれしいですけど(漁船の)燃料代の高騰とかもあるので、なかなか難しいところもあるのかなと」
一方、そんなクロマグロに頭を悩ませているのが…志摩半島の東の端、三重県志摩市大王町にある波切漁港。
早朝の港では、アジやカワハギなどが次々と水揚げされ、地元の漁師たちが仕分けをしていきますが…。

漁師:
「今年は(クロマグロが)異常なくらい入った」
これまでほとんどかかることがなかったクロマグロが、今年に入ってから網にかかるようになったと言います。
漁師:
「(3〜4月に)300本くらい入った。(水揚げできたのは)3本。売れない。全部放った」
定置網漁などでクロマグロが入っても、漁獲枠が限られているため、ほとんどを逃がさないといけないといいますが、クロマグロを逃がすと他の魚も一緒に逃げてしまい、水揚げ量全体が下がってしまうそうです。

片田定置の浜口和敏さん:
「4月3日は4本逃がした。4月2日は50本逃がした」
水揚金額を見ると、4匹逃がした日は220万円あるのに対して、50匹逃がした日は24万円台と、およそ9分の1まで落ち込んでいます。
片田定置の浜口和敏さん:
「(網に)入った魚を全て水揚げできないのは、やっぱりなんでかなというのはあります。水揚げしないと、会社の収入にも影響しますので。今年みたいなことが、来年はなければいいかなと思います」

