空き家の維持費や遺品整理など、実家じまいには想像以上の負担が伴います。25年間で約1700万円を費やしたというタレント・松本明子さんに、その苦労と後悔しないための備えについて聞きました。

■25年間でおよそ1700万円…誰も住まない実家の維持費

バラエティーや情報番組を中心に活躍するタレントの松本明子さん。香川県にある実家の「実家じまい」を経験しました。

松本さん:
「完全に赤字です。もう、膝から崩れ落ちました」

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実家は昭和47年に父親が建てた純和風のヒノキ造り。宮大工が手がけた、釘を一本も使わないこだわりの家でした。

中学卒業後『松田聖子さんみたいになりたい』と親の反対を押し切り芸能界へ。20代後半に複数のレギュラー番組を持つに至り、『ようやく親孝行ができる』と両親を東京へ呼び寄せました。

松本さん:
「賃貸アパートで3人暮らしが始まり、その頃から四国に残した実家は誰も住まない空き家になりました」

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その実家が、後に大きな負担となります。

松本さん:
「固定資産税や火災保険、地震保険、光熱費…。さらに県から『雑草を早急に除草してください』と連絡もありました」

維持管理にかかった費用は25年間でおよそ1000万円。さらに瓦や外壁、床などの修繕・リフォームに約600万円。交通費なども含めると、総額はおよそ1700万円に上ったといいます。

■「実家を頼む」…父は遺言をが重荷に

松本さんが37歳の時、父親はがんを患い、病床で「明子、実家を頼む」と言い残して亡くなりました。

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松本さん:
「その言葉がずっと肩に重くのしかかっていました。実家を残しておけば役に立つんじゃないかという父の思いもあったと思います。だからその思いを受け継いで家を守らなければと思っていました」

一方で、自身も「実家を残しておけば、いつか息子の役に立つかもしれない」と考えていたといいます。

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しかし、息子からは、「四国で暮らすことは考えられない」とはっきり告げられ、「自分の代で何とかしなければ」と決意。母親が亡くなってから実家を手放すまでには、およそ10年かかりました。

その後、空き家バンクを通じて、リフォーム費用とほぼ同額の600万円で売却することができました。

■売却先がきまったものの…待っていたのは大量の家財整理

ようやく売却先が決まり安心したのも束の間、新たな苦労が待っていました。

松本さん:
「『1か月以内に家を空っぽにしてください』と言われ、事務所にお願いして1週間だけ休みをもらいました」

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朝から晩まで家財道具の片づけと遺品整理。実家には、子どもの頃の縦笛やハーモニカ、習字道具、彫刻刀など、両親が大切に保管していた思い出の品が数多く残されていました。

松本さん:
「本が好きだった父。専門書に文学全集、辞典、小説など全部で1000冊。少しエッチな週刊誌やグラビア誌、官能小説まで出てきました」

結局出てきた合計2000冊の本は全て東京へ持ち帰りましたが、ほとんど値段は付かなかったといいます。

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松本さん:
「家電製品に食器棚、タンス、ソファなど、粗大ごみだけで2トントラック14往復。ごみ処理費だけで100万円かかりました」

デビュー当時に出演したテレビ番組を録画したベータやVHSで、大切に保存されていたといいます。

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これから実家じまいを迎える人たちへ、松本さんはこう呼びかけます。

松本さん:
「片付けは一人に任せるのではなく、家族みんなで少しずつ進めることが大切。そして、家族が元気なうちに、『実家を将来どうするのか』を話し合ってほしいです」

空き家の維持費や片付けにかかる負担を甘く見ないでほしいと、松本さんは訴えています。

東海テレビ
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