熊本地震から8月28日で1カ月です。ここからは現地を取材した吉冨さんとお伝えします。
【吉冨綾花】
私は今回、震度7を観測した熊本県氷川町を取材しました。
氷川町では現在も佐賀県からの支援が続いています。
「熊本県氷川町です。地震の発生から約1カ月が経ちましたが未だ崩れた建物が残るなど地震の爪痕が大きく残っています」
7月28日、熊本県を最大震度7の揺れが襲いました。
佐賀県でも最大震度5弱を観測した「令和8年熊本地震」から8月28日で1カ月。
震度7を観測した、氷川町です。
1万人あまりが暮らす町で住宅453棟が全壊、5人が亡くなりました。
町内の3200戸余りで発生していた断水は27日時点で7戸にまで減り復旧も進んでいますが…。
【吉冨綾花】
「こちらの建物は壁や屋根が大きくゆがんでいます。こちらの建物は中の家財や木がむき出しになっています。屋根の高さは車高と同じくらいまで下がっています」
一方で、被災者に配られていた弁当は3日前に配布を終了。
支援の形も少しずつ変わりつつあります。
【吉冨綾花】
「暑い中ふるまわれているのは冷たいコーヒーと佐賀の銘菓丸ぼうろです。丸ぼうろには『ひといきつかんね』と佐賀弁でメッセージが添えられています」
26日避難所で活動していたのは緊急支援を行う佐賀県の団体「CivicForce」です。
この日は被災者に丸ぼうろとコーヒー200杯を手渡しました。
【自宅が半壊80代】
「美味しかったです、久しぶりに食べて。昔からガイドをしていましたので、佐賀にはよく行きました」
【避難所で生活80代】
「佐賀のお菓子とても美味しかった」
Q丸ぼうろはもともとご存じでしたか?
「いえ初めて」
【CivicForce 後藤忍さん】
「『佐賀といえば丸ぼうろ』ということで、あとオリジナルの焼き印が入ったものを作れるということで丸ぼうろにしました。これから先生活の再建とか復旧というのが本格化していくと思いますので一息ついて前を向いていただけたら」
【キャスター】
発災当初からこれまで佐賀県全体ではどのような支援が行われているんですか?
【吉冨綾花】
まず発災直後に行われたのが救助活動に加え、水の支援です。
県内ではJAさがや唐津青年会議所などから水8000リットル以上が送られました。
また、同じようにすぐに必要だったのはトイレ。
氷川町の避難所では地震の2日後からみやき町のトイレカーなどが設置されました。
【みやき町防災安全課 永田晃己さん】
「トイレの数が体育館なので少ないということでしたので、積極的にトイレカー・トイレトレイラーを使っていただければ」
また県や市町の職員は被害の大きかった氷川町にこれまでにのべ1188人が派遣され現在も42人が氷川町で活動しています。
医療の支援も速やかに始まり少なくとも19の医療機関から医療従事者が派遣され支援にあたっています。
このほか、学生も現地に入りボランティアをしています。
西九州大学の学生はマッサージなどのケアを通して精神的な負担を和らげようと取り組んでいます。
【キャスター】
今後の被災者の生活は?
【吉冨綾花】
熊本県内では27日時点で11の市町に61カ所の避難所が設置され、2460人が避難しています。
この避難所について、夏休みが終わることから数が減りました。
佐賀県が主に支援している氷川町の場合、8月25日時点では4か所に240人余りが避難していますがこれが3か所になります。
しかし被災地では損壊した住宅で暮らし続ける人や車中泊を続ける人もいて全容が把握できていない現状もあります。
そうした中被災者が迫られている選択の1つが「暮らす場所」です。
熊本県ではホテル避難の受付が始まっています。
また、仮設住宅の建設もすすみ氷川町では9月5日に入居が始まる見込みです。
今後の生活について聞きました。
【避難所で生活80代】
「お金持たんでしょうが、家はぺしゃんこ、どうしようか迷っている」
【避難所で生活70代】
「(自宅は)もうだめです。帰る家がありません。一番は住むところ。今仮設住宅ずっと建ててますからね、それに当たれば幸せ」
【避難所で生活20代】
「仕事と移動手段の関係であまり遠くのホテルとかに行くと完全に仕事を休まないといけなくなる。どこも同じような状況なのでしばらくは避難所かな」
【自宅が断水70代】
Qどこが使えない?
「風呂とトイレとそういうところ」
【自宅が断水70代】
「まだ水が出ないところがあるからうちもそうだから、ここにお風呂に入ってお世話になっている。そこを早くしてもらえたらいいな、水がやっぱり基本だから」
【キャスター】
復旧は進んでいるけどまだまだ日常には遠いですね。
【吉冨綾花】
現地で支援活動をしている佐賀の団体によりますと、断水状態でなくなったことで全国的な支援が減ってきているそうです。
ただ、きれいな水が出るわけではないので料理などには使えないそうで、水や炊き出しの支援を細く長く続けたい。協力して欲しいと話していました。
【キャスター】
今回の地震では猛暑の中での災害対応が続いています。
県内では備えについて見直すことにもなりましたね。
【吉冨綾花】
令和8年熊本地震に伴う死者は38人でそのうち2人は車中泊での熱中症の疑いがもたれています。
8月も後半ですが、私が氷川町を訪れた26日も最高気温が35℃を超える猛暑日でした。
外にいるだけで体力を奪われ猛暑の中での災害対応に課題も感じました。
県内では避難所となる体育館へのスポットクーラーなどを導入するという市町も多く今回の熊本地震を受けた対応が進んでいます。
また車中泊の被災者の支援についても市町のマニュアルが作成される予定です。
