関西電力が福井県内原発の敷地内に建設を予定している使用済み核燃料の一時保管場所「乾式貯蔵施設」を巡り、石田知事は28日、設置を了解する判断を下しました。ただ、使用済み核燃料の確実な県外搬出が見通せない中での判断に、報道陣からは厳しい質問が相次ぎました。
関電が設置を計画する乾式貯蔵施設の事前了解を巡っては、すでに原発の立地町から設置に同意する意向が示されていて、最後に県議会の意見を踏まえた知事の判断が残されている状況となっていました。
28日午前中に開かれた県議会の全員協議会では、最大会派の自民党福井県議会をはじめ、ふくいの党や公明党が設置に賛成する中、反対する会派は民主・みらいなど少数にとどまり、石田知事は速やかな判断を求められる立場になりました。
自民党福井県議会・田村康夫会長:
「自民党福井県議会26人の総意として、知事が速やかに判断を行うのであれば、それを尊重したい」
そして午後、緊急会見を開いた石田知事。
石田嵩人知事:
「国や事業者の具体的な取り組みや考え、立地町の意見、県議会での議論を踏まえ、安全性の確保を最優先に、必要性や実効性等を総合的に勘案し、規制委員会の許可を得ている高浜発電所と美浜発電所の乾式貯蔵施設について事前了解することとした」
石田知事はこのように述べ、既に原子力規制委員会の審査が終了している美浜原発と高浜原発への乾式貯蔵施設の設置を了解するとしました。
ただ石田知事が、これまでの国や関電の説明、立地町の町長や県議会の要望を踏まえて判断したと強調したのに対し、報道陣からは使用済み核燃料の県外搬出が確実に実効される工程表「ロードマップ」が示されない中での判断に、理由を問う質問が相次ぎ、緊迫したムードとなりました。
「総合的に勘案して…」会見中、この言葉を少なくとも10回は繰り返した石田知事。最後まで説得力を欠く説明となりました。
その後、県の坂本裕一郎防災安全部長から関西電力の高畠勇人常務に、乾式貯蔵施設の設置に県として了解することが伝えられました。
使用済み核燃料が乾式貯蔵施設で無期限に保管されるのではないかという懸念から、これまで歴代の知事が慎重な姿勢を見せてきた「設置の判断」を、就任からわずか半年あまりで下した石田知事。今後、より厳格にロードマップの実行状況を監視していくことが求められます。
