刑事弁護の依頼人から預かった口座などから合わせて1億6000万円を着服したとして、業務上横領の罪に問われている元弁護士の男が初公判で起訴内容を認めました。
元弁護士の井原智生被告(62)は、刑事弁護の依頼人から弁護士費用などに充てるために預かった依頼人の親族のキャッシュカードを使い、現金を引き出して着服したなどとして業務上横領の罪に問われています。
井原被告は、遺産相続の和解交渉や企業の破産管財人として預かった現金なども着服したとされ、その総額は1億6000万円にのぼります。
26日に東京地裁で開かれた初公判で、井原被告は起訴内容について問われると「全部その通り、間違いありません」と認めました。
井原被告は着服した金を生活費やFX取引に充てていて、「いずれどこかの段階で発覚するだろうとは思っていた」「被害者や法曹関係者の皆さまに多大なるご迷惑をおかけした。
仕事を依頼してくださった方々の信頼を裏切り、大変申し訳ない」と述べました。
検察側は「弁護士という立場を悪用した悪質な犯行で、国民の弁護士に対する信頼を失墜させた」と厳しく指摘し懲役8年を求刑しました。
弁護側は「素直に認めて反省し、弁護士資格を失い社会的な制裁は受けている」として寛大な処分を求めました。
裁判は即日結審し、判決は9月24日に言い渡されます。
