8月20日で、千葉を襲った豪雨から1週間です。

 断水は解消し、2700台あった放置車両の撤去も進む一方、死者13人・行方不明者1人を出すなど、大きな爪痕を残しました。

 被害を広げたとみられているのが、「内水氾濫」です。

 川の氾濫とは違い、大雨で下水道の排水が追い付かず、街に雨水があふれる現象です。

 札幌でも内水氾濫の恐れはあるのでしょうか。

 これは札幌市が作成した内水氾濫のハザードマップです。

 1時間に125ミリと1000年に一度の大雨が降った場合にどの程度、浸水するリスクがあるかを示しています。

 50センチ以上の浸水が予想される場所を示す青色の地域が川から離れた場所にもあることが分かります。

 「札幌・中央区JR桑園駅前です。こちらをご覧ください。河川が氾濫した時のハザードマップです。西側に比べ、桑園駅付近は危険性が低いです。続いてこちら、内水氾濫のハザードマップです。桑園駅前が危険性が高くなっています」(安野陽介ディレクター)

 札幌市によりますと、JR桑園駅前は、周辺と比べて低地で、水が溜まりやすい地形になっていることが内水氾濫の危険性を高める要因になっているといいます。

 「ちょっと自分の住んでるところ危ない感じなので、避難する場所を日々確認しておく」

 「ここは随分住みやすいと思って住んでますけど、こんなこと、住んでいる人は知らないからね」(いずれも桑園住民)

 札幌での内水氾濫の可能性について、北海道で長年、治水事業に携わってきた、元北海道開発局長の鈴木英一さんに聞きました。

 「ほとんどがですね、昔の河川の跡なんです。昔の河川があったところで市街化が進み、埋め立てたりもしながら川を狭めてって、そこに周りに家を建ったものですから、パッと見てもわからないんですけど、よく見ると、そこだけかなり低い土地が広がっている場所があるんです」

 さらに、近年は雨の降り方も変わっています。

 札幌市の下水道は、1時間35ミリの雨を排水できるよう整備が進められてきました。

 整備計画が策定された1978年当時、この雨量は「10年に一度程度」と想定されていました。しかし、2010年以降、札幌では35ミリを超える激しい雨が、すでに3回観測されています。

 下水道設備の見直しは簡単ではない中、私たち一人ひとりはどんな対策ができるでしょうか。

 「気象の変動に追いついていないんですね。一度はハザードマップを見てもらって、自分の使う道はどのくらいの水害の可能性があるかっていうことを覚えておいて、大雨の時は使わないようにしてください」(鈴木英一さん)

 川から離れた場所でも浸水被害が発生する「内水氾濫」。聞きなれない言葉ですが、洪水とは異なるリスクがあり、注意が必要です。

 「内水氾濫」とは、大雨によって排水が追いつかず、下水道や側溝から水があふれ出す現象です。

 川の氾濫による「洪水」とは異なり、川から離れた場所でも発生するのが特徴です。

 札幌市中央区のハザードマップで比較すると、その違いは一目瞭然です。

 「洪水」のハザードマップでは、川の周辺がリスクの高い場所として表示されています。JR桑園駅の周辺は川から距離があるため、洪水に対するリスクは比較的低い場所とされています。

 しかし、「内水氾濫」のハザードマップを見ると状況は一変します。JR桑園駅の南側は濃い青色で表示され、0.5mから1m未満の浸水が予想されるエリアとなっています。川から遠いからといって、内水氾濫に対しては決して安心できません。

 自宅や職場が川から離れていても、浸水リスクがある場合があります。各自治体が公開しているハザードマップには、洪水だけでなく内水氾濫のリスクも掲載されています。

 自分の住む地域にどのようなリスクがあるのか、改めて確認することが大切です。

北海道文化放送
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