終戦から81年、旧日本軍の兵士の遺品が売買されている実態を取材した。
「有坂銃」や軍刀も
7月に取材班が訪れたのはアメリカの首都ワシントン近郊のバージニア州で開かれた軍事コレクター向けの販売会だ。

南北戦争からベトナム戦争までアメリカが国内外で経験した戦争時の制服や銃をはじめ、戦地から持ち去られた戦利品となる軍服や写真などが並んでいた。

そこには「有坂銃」と言われる旧日本軍の銃も販売されていた。

さらに軍刀も売られていて、販売者は「第2次大戦時の日本の刀だ アメリカの退役軍人が持ち帰ったんだろう」と話した。
戦利品売買は「巨大な市場」
第2次世界大戦中に撮影された複数の写真には、アメリカ軍の兵士たちが寄せ書きされた日の丸を掲げている様子が写されていた。

旧日本軍の兵士が持っていた日の丸や武器などは、戦利品として戦場から持ち去られた。
その一部は80年以上を経た今、インターネットなどで売買が続いている。

出征者の名前が書かれた寄せ書きの日の丸や、親子の名前が書かれた軍事関連の手帳も出品されていた。遺品は家族の元へ戻ることなく、商品として売買され続けているのだ。

遺品売買のネット通販会社を起業した人は、会社を立ち上げた理由について、「大きな関心があるからです。巨大な市場があります」と話す。
100歳の元米軍人「好きではない」
私たちは、第2次世界大戦の激戦地の1つフィリピンで旧日本軍と戦った元アメリカ軍兵士、ウィリアム・ウエスト(100)に話を聞いた。

ウエストさんはこうした遺品の売買について、「好きではない」「お金を払えば誰でも買えてしまう。何の確認もないんだ」と話した。
ウエストさんは戦争を経験した1人として、遺品は商品ではなく歴史を伝えるためのものとして残すことを望んでいる。
「戦利品」か帰るべき「記憶」か
戦後81年、戦地から持ち去られた遺品は今も世界各地で売買され続けている。

それは「戦利品」なのか、それとも家族の元へ帰るべき「記憶」なのか。私たちは、今改めて問い直す時を迎えている。
(8月14日放送 Live News days)

