世界自然遺産の島・屋久島は「ひと月に35日雨が降る」と言われるほど雨が多く、「水の島」の異名を持つ。その恵みの雨が生み出した大小さまざまな滝は、訪れる人の心と体をひんやりとした気分にしてくれる。今回は、島内で特に印象的な4つの滝を紹介する。
亜熱帯の山道の先に広がる秘境 蛇之口滝
島の南部に位置する蛇之口滝は、まさに「秘境」と呼ぶにふさわしい場所だ。屋久島の名湯として知られる尾之間温泉のそばの登山口から「尾之間歩道」へと入り、亜熱帯の植物が生い茂る3.5キロの山道を約2時間半かけて登ってようやくたどり着く。
落差約30m、横幅約100mの滝は、神秘的な美しさの滝つぼを持ち、長い道のりの苦労をすっかり吹き飛ばしてくれる。
巨大な一枚岩を流れ落ちる 千尋の滝
島の南東部に位置する「千尋の滝」は、落差約60mの大瀑布だ。巨大な花崗岩の一枚岩を流れ落ちるそのスケールには、思わず息をのむ。
3年前、農業用取水口の管理道路に手すりが設けられ、遊歩道として一般に開放された。より間近でその迫力を体感できるようになったことで、訪れる人にとってさらに魅力的なスポットとなっている。
直接海へと落ちる希少な滝 トローキの滝
千尋の滝から直線で約1.5キロ下ったところにあるのが「トローキの滝」だ。遠くにモッチョム岳を望むこの滝は、国内でも珍しい、川を経ずに直接海へと流れ落ちる滝である。
滝とエメラルドグリーンの海が織りなすコントラストは、いつまで眺めていても飽きることのない美しさだ。屋久島ならではの自然の組み合わせが、訪れる人の目を釘付けにする。
日本の滝百選に選ばれた圧倒的な水量 大川の滝
最後に紹介するのが、落差88メートルを誇る「大川の滝」だ。日本の滝百選にも選ばれており、その圧倒的な水量は見る者を圧倒する。
アクセスのしやすさも魅力のひとつで、近くの駐車場から歩いて約2分で滝つぼの真下まで行くことができる。この日も多くの人が水しぶきを浴びながら、岩に寝そべったり、滝の様子を撮影したりと、思い思いの時間を過ごしていた。愛知県から訪れた観光客は「ちょっとびっくりした。車を止めてすぐこの景色が広がっていたので、水しぶきが涼しい。気持ちがいい。景色もいいし」と笑顔で話した。

まだまだ暑い日が続く毎日、屋久島の滝は心も体もひんやりとした気分にしてくれる。雨が多いからこそ生まれた豊かな水の恵みを、ぜひその目で確かめてみてほしい。
【動画で見る▶屋久島の「滝」が別格だった 落差88mの大川の滝や秘境・蛇之口滝 世界自然遺産の島を全身で感じる 】

