シリーズでお伝えしている「みやぶれ詐欺」。
今回はSNSなどで知り合った相手に金銭をだまし取られるロマンス詐欺です。
寂しさにつけこむその手口をみやぶれ!
7月、札幌市豊平区に住む60代の男性が東南アジアに住む日本人女性を名乗る人物に投資話を持ちかけられ、約1億8000万円をだまし取られました。
警察はロマンス詐欺とみて調べています。
恋愛感情や親近感を抱かせ、金銭をだまし取る「SNS型ロマンス詐欺」。
北海道・旭川市では3月、50代の女性が約1億1000万円の被害に遭いました。
きっかけはフェイスブックに突然届いたメッセージで、送信元は「台湾と日本のハーフ」という男でした。
その後LINEでのやりとりで女性は恋愛感情を抱くようになり、男は「暗号資産で投資をしたらもうかる」と持ちかけました。
「人が他の人と出会って相手を理解し、だんだん親密な関係を築いていく。そういった社会生活の基盤となる心理が悪用される」(日本大学 危機管理学部 木村敦教授)
北海道警察によりますと道内では2026年に入って7月までにSNS型ロマンス詐欺が49件確認されています。
「やっぱりね、恋は盲目ってね。はまらないとは100%は言えない、人間だもの」(60代女性)
「ニュースとかで見てそんな引っかかる人はおかしいなと思っているけど、ただその場になった時はわからない」(60代男性)
こちらの男性は実際にロマンス詐欺が疑われるメッセージを受け取っていました。
「『間違いメールだよ』と伝えたら、だんだんお金の話になっていって。『これから申し込みに行かなきゃいけなくてお金が必要で』と。これおかしいなと」(70代男性)
警察庁によりますと、ロマンス詐欺のきっかけはマッチングアプリやフェイスブックなどのSNSで、全体の約95%を占めています。
しかし、被害に遭ったときのやりとりはLINEに移行していて、これが97%に上ります。
「相手が深い話をしてくると同じぐらい自分も深い話をすることで、秘密の共有とか悩みを打ち明ける関係になって、どんどん親密な間柄になっていく」(木村教授)
そこで持ちかけられるのが投資や暗号資産の話です。
「お金の話が十分な親密化の過程を経てから行われるので、その時点では相手のことを詐欺かもしれないと疑いを持てないようになっている場合が多い」(木村教授)
自分や周りの人が被害に遭った場合、相談しあうことはできるでしょうか。
「お金を払ったら『おかしいな』と思った時点で罪悪感、恥ずかしさがあって相談できない」(60代男性)
「(Q:友人が被害に遭ったら気づける?)話が出ればね、そういうのは言わないことも多いじゃないですか。込み入った話になっちゃうとね」(60代女性)
狙われるのは日常の寂しさです。
厚生労働省が2025年に行った調査で「孤独を感じたことがある」と回答した人は60代で35.6%など、高齢者のどの世代も3割以上になっています。
被害に遭わないためにはどうすればよいのでしょうか。
「やはりSNS上の新規の出会いには十分注意する。信頼できる相手と情報を共有しながら慎重に進める必要がある」(木村教授)
SNSやマッチングアプリで知り合った相手に恋愛感情を抱かせ、投資名目で金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」の被害が相次いでいます。
恋愛感情がからむことで周囲に相談しづらく、冷静な判断が難しくなるのが特徴です。
被害にあわないために、気をつけたいポイントを確認していきます。
1.SNSなどでやりとりがスタート
ロマンス詐欺は、SNSやマッチングアプリでの出会いから始まるケースがほとんど。「きれいな写真ですね」「いろいろお話ししたいです」など、プロフィールや写真に対するごく自然なやり取りがきっかけとなります。
2.他のSNSなどにやりとりが移行
やり取りを続けるうちに、LINEなど1対1のメッセージに移行。実に97パーセントがLINEでのやり取りに進むといいます。
3.恋愛感情を抱かせるメッセージが
「1日中あなたのことを思っている」「あなたと結婚して一緒に暮らしたい」など、恋愛感情を揺さぶるメッセージが送られ、十分に親密さが築かれた段階で話題がお金に変わります。
4.投資サイトに案内され、さまざまな名目で送金の要求が
「2人の将来のために暗号通貨に投資しよう」などと投資サイトに案内され、利益が出たように見せかけられます。
5.相手と連絡がとれなくなる
しかし出金しようとすると「高額な利益を引き出すには手数料が必要」と送金を要求され、その後は相手と連絡が取れなくなるという手口です。
恋愛感情がからんでいるため、人に相談することが恥ずかしく感じられ、被害に気付いた時には冷静さを失っているケースが多いとされています。
お盆休みで家族や親戚が集まる機会に、声を掛け合って被害を防ぐことが大切です。
