秋の味覚はどうなるのでしょうか。
サンマ漁の主力の棒受け網漁が、8月10日に解禁されました。
「頑張ってね!」(出漁者の家族)
サンマ水揚げ日本一、北海道根室市の花咲港からは29隻が出漁しました。
棒受け網漁はサンマが光に集まる習性を利用して集魚灯で網に誘導する漁法で、初水揚げは数日後の見通しです。
7月には10トン未満の小型船が対象のサンマ流し網漁で、初水揚げがありました。
札幌市で行われた初競りでは1キロあたり111万2000円の過去最高値がつきました。
「見た目が太く、脂の乗りもよい。おいしく食べられると思う」(サンマを落札した人)
サイズは大ぶりで、漁に期待できそうな予感がありましたが。
「来遊量は2025年を下回ると予想している」(水産研究・教育機構 冨士 泰期さん)
水産研究・教育機構の調査によりますと、サンマの漁場となる北西太平洋の2026年の来遊量は、2025年と比べ6割以上少ない42万9000トンとみています。
これは2003年に調査を開始して以来、最も低い予想です。
1匹あたりの重さも100~110グラムで、2025年の110~160グラムと比べると小ぶりとなる見通しです。
「サンマが来遊しても日本の近海まで到達しない。日本の沖を南下するイメージ。2027年以降は見通しが立たない」(冨士さん)
サンマの棒受け網漁は、北海道東部では戦後まもなく始まりました。
1963年には釧路市の釧路川河口付近にサンマの群れが押し寄せました。幣舞橋付近では200人ほどが集まり、バケツや手づかみで取る大騒ぎとなりました。
1973年には大漁で価格が1匹2円と暴落し、市民に無料でプレゼントされたことも。
「サケとサンマ、秋の味覚の代表選手がどちらも安いとあって、北の海の幸がにぎやかに食卓を飾りそうです」(当時のリポーター)
こちらは、1991年の映像です。
「サンマは本格的に出回り始めた7月下旬ごろから値が落ち始め、3~4割安の1匹100円前後に」(当時のニュース)
1980年代から90年代の終わりまでは豊漁が続きます。
「もうたくさん取れた。もう取り過ぎたくらい」(市場関係者)
「びっくりした、おいしくて。2~3日前に買って、また買った」
「大量に取れて困ると聞くが、やはり安い方がいい」(いずれも買い物客)
今では考えられない1匹100円の時代。
しかし1998年に状況は一変。2年連続で水揚げ量は半減します。
繰り返す豊漁と不漁。
再び豊漁となると、サンマをPRしようと冷凍サンマを放り投げる「サンマー投げ」なるイベントも企画されました。
「命をいただいて、それを投げるとはとんでもない話」(漁師)
物議を醸した、このイベント。
「木彫りのサンマー投げ」に変更されたということです。
過去最低の来遊量が予想される2026年。サンマの価格はどうなるのでしょうか?
北海道東部の釧路町の海産物専門店「釧之助 本店」では、棒受け網漁の水揚げを待ちかねています。
「サンマはまだかという客は多い。2025年は1匹平均200~300円だった。できるだけ大きいサンマを相当な数の客が待っている。取れないと困る」(笹谷商店 大久保草平鮮魚部長)
秋の味覚は気軽に楽しめる価格となるのか。それとも高根の花となるのか。気になります。
北海道の秋を代表する味覚のサンマ。
近年のサンマの水揚げ量は2008年にピークを迎え34万トン以上に。その後減少傾向をたどったものの、ここ2~3年、わずかに増加に転じます。
2025年は6万トン余りで、最盛期の5分の1ほどに過ぎませんが、わずかながらサンマを楽しめたシーズンでもありました。
今シーズンは、サンマの来遊量が6割以上減り過去最低になると予想されています。
来遊する母数が少なければ、それにともない漁獲量も減ってしまいます。秋の味覚はどうなってしまうのでしょうか。
