作家の東野圭吾さんが大腸がんのため亡くなりました。68歳でした。東野さんは愛知にもゆかりがあり、作品の舞台にもなっていました。
■数多くの名作 書店には追悼コーナーも
「ガリレオ」シリーズなどで知られる作家の東野圭吾さん(68)が、今月23日未明に大腸がんのため亡くなったことが分かりました。
大阪府出身の東野さんは1985年、「放課後」で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビユーしました。大ヒット作は物理学者・湯川学が主人公の「ガリレオ」シリーズで、2005年に発表した「容疑者Xの献身」は直木賞を受賞しています。

訃報の一報があった約1時間半後、名古屋市中区の丸善名古屋本店には追悼コーナーが設けられ、棚一つ分が東野さんの作品で埋まりました。

丸善名古屋本店の副店長:
「代表作をなるべく目立つところに。(棚を)単行本と文庫本に変えました。この加賀恭一郎のシリーズ好きなので、冊数ないんですけど目立つようにしました。『ミステリー』プラス『人間ドラマ』の両方がうまく融合している」
多くの人を魅了する東野さんの小説。

訪れた客ら:
「びっくり。すごいペースで本出されているから、すごく元気な人なんだろうなって思っていて。圧倒的に読みやすい」
「(物語が)どういくのって、先に期待を持たせる、興味を持たせる。そこがすごく面白くて」
これまでに手がけた著書は最新作を含めて106冊、国内の累計発行部数はおよそ1億900万部に上ります。
■元はエンジニア…愛知との『縁』
東野さんは作家に専念するまでは日本電装(現デンソー)でエンジニアとして働いていて、愛知にもゆかりがあります。
5年前に発表された「白鳥とコウモリ」は、弁護士の殺人事件を捜査する中で浮かび上がった容疑者、しかし、言動に違和感を覚えた容疑者の息子と被害者の娘が真実を追い求めるミステリーです。

罪と罰をテーマに描いたこの作品は映画化が決まり、今年9月に公開予定ですが、舞台の一つとなっているのが愛知県常滑市です。
常滑市観光コンベンション推進課の間瀬啓太さんは、映画の製作にも協力しています。

間瀬さん:
「ここも原作に出ていて、主人公がここに来た時に驚くシーンがあります。穴の開いた焼き物がずっと壁に敷き詰められていますので」
物語では主人公の2人が写真を手掛かりに常滑を訪ねる重要なシーンがあり、明治時代に築かれた登窯などの名所が出てきます。

この景色は単行本のカバーを外すと出てくる写真と一致しています。

間瀬さん:
「背表紙を見てびっくりしました。『常滑が写っている』と思って。『あそこか』という風に、実際に小説と見比べても『やっぱり、ここか』と。細かい描写がありますので、実際に来られて取材したのかなと思います。訃報を聞いてこれから新しい作品が出てこないかなと思うと、寂しい気持ちになります。ただこれまで以上に今までの作品をしっかり読み返したいなと思います」

