熊本での最大震度7の地震、次第に被害が明らかになってきました。東海3県から支援の動きがみられるとともに、企業活動への影響も出ています。
■地震から一夜…東海地方でも支援の動き
28日夕方に発生した熊本地震から一夜明け、震度7を観測した氷川町では、住宅が屋根から崩れ、電柱が折れ曲がるなど、被害が明らかになりました。

東海3県からは、支援に向けた動きも。愛知県豊明市の藤田医大病院は、連携を結んでいる熊本大学病院と震度6強を観測した八代市に、医師ら4人を派遣しました。
大口町にあるさくら総合病院でも、病院長をはじめ医師や看護師、救急救命士ら9人を乗せたドクターカーが、29日午前7時ごろ、熊本県に向け出発しました。9人は29日から5日間、現地のDMATと連携して、医療機関などで支援に当たるということです。

病院長の小林豊さん:
「被災者である医療従事者が、おそらく不眠不休で頑張っていると思うので、そこを微力ながらサポートしたいと思っています」
28日は地震の影響で、熊本空港と県営名古屋空港や中部国際空港を結ぶあわせて3便が欠航したFDA=フジドリームエアラインズは、29日は通常通り運航されています。

熊本から来た人ら:
「(熊本空港には)まだ寝泊まりしている人がいたりとか、欠航している便がまだありました。(今日は)飛行機への影響は特になかったので安心しました」
「熊本空港内のエレベーターとエスカレーターが止まっていました。実家は大丈夫なんですけど、熊本の街中は相当停電している」
家族を心配して、故郷の熊本に帰る人も。
会社員の男性:
「実家なので急遽、心配なので帰省します。後輩のお母さんが行方不明になっていたので、身近な人だけじゃなくて行方不明になった方とかもたくさんいらっしゃると思うので、自分ができることをやっていきたいと思います」
■自動車産業も…サプライチェーンへの影響は
東海3県の企業にも影響が出ています。爆発が起きたイオンモール熊本には、岐阜県大垣市に本社を置く100円ショップ大手「セリア」や、名古屋市に本社がある「ヴィレッジヴァンガード」などもテナントとして入っています。

各企業によると、店舗の商品が倒れるなど被害が出ているものの、従業員はいずれも爆発前に避難していて、ケガ人はいないということです。
アイシンは、熊本市の子会社「アイシン九州」の工場が、地震を受けて稼働を停止していることを明らかにしました。勤務中の従業員は全員無事で、工場の大きな損傷などはないものの、建物内の詳しい被害を確認しているということです。
この工場では、トヨタ自動車向けのエンジンの部品などを生産していますが、余震が続いていることなどから、再開の見込みは立っていません。
トヨタは29日朝に操業を再開した福岡県の3つの工場について、29日夕方から31日にかけて、再び操業を停止すると発表しました。安全や物流、仕入れ先の状況を考慮したということです。
三重県は、熊本地震にかかる情報連絡会議を開き、国からの要請を受け被災者などの心のケアにあたる精神科医ら4人の派遣を進めていることなどを報告しました。一見知事は「今後、災害廃棄物の処理や応急危険度判定など、広く支援することがある」として、準備を整えるよう指示しました。
■10年前の“教訓” 専門家「ハザードマップ確認を」
熊本では10年前の2016年4月、震度7が観測されてから2日後に再び最大震度7の揺れがおき、災害関連死を含め270人以上が死亡しました。
直下型地震に詳しい愛知大学の鈴木康弘教授は、今回の地震を受け、当面の間警戒が必要と指摘します。

愛知大学の鈴木康弘教授:
「小規模の地震まで含めると、余震はずっと長く続いて、何カ月も続くことがあり得ます。一概にどれぐらいの期間ということは言えませんけれど、数カ月は続くと考えておく必要がある」
鈴木教授は、南海トラフ地震との直接的な関係は「分かっていない」としたうえで、日頃からの備えの重要性を訴えます。
愛知大学の鈴木康弘教授:
「ハザードマップを見て、地震の揺れに対して危険だと評価されている場所はどこなのか。それから土砂災害、斜面崩壊なども続く可能性がありますので、土砂災害に関するハザードマップをしっかり見ておくことが必要だと思います」

