気になる疑問やニュースのナゼを解き明かす「どうなの?」です。

安宅晃樹キャスター:
子供のSNSの利用を巡って身体的な影響や思わぬトラブルを防ぐために今、世界各国で年齢制限を設ける動きが加速しているんです。

山崎夕貴キャスター:
以前このコーナーでもイギリスで、SNSに影響された子供が親を武器で脅すなんてケースもありましたよね。

安宅晃樹キャスター:
そのイギリスでSNS規制の議論というのがさらに加速しているんです。そこで、17日の「どうなの?」は「子供のSNSに“門限”世界で規制広がる…日本は?」について見ていきます。まずイギリス政府が新たに発表した子供のSNS制限について見ていきますが、7月15日、イギリス政府が発表した内容によりますと、16歳と17歳の子供が午前0時から午前6時までSNSを利用することを制限するとしました。もともとイギリス政府16歳未満のSNSの利用を禁止する方針を示していましたので、要は16歳になった途端に何の保護措置もなくなることを防ぐと説明しています。これらの措置は2027年の春から実施する予定だというんです。

榎並大二郎キャスター:
利用時間の制限を門限と例えてるわけですね。どうやって制限していくんですか。

安宅晃樹キャスター:
政府の発表によりますと、正直まだ詳しい情報出てないんですけども、16歳から17歳が持つスマホの初期設定でこの時間帯にSNSを利用できなくなるようにするですとか、あとは、SNS上って動画が自動に再生される機能ありますよね。これも無効にするようなことを考えているといいます。ただ、本人の希望で変更が可能だという話もあり、そのアプリの起動がどうやったらできなくなるのか、投稿や閲覧がどうやって制限されるのかなど、具体的な実装方法は今後、明らかになる見込みだといいます。

山崎夕貴キャスター:
どうやって実効性を担保するかが大事になってくると思いますが、午前0時から6時って子供たちをSNSからちょっと離しておきたいと思いますもんね。睡眠に影響しますからね。

安宅晃樹キャスター:
こうした動きは世界でも広がっているんですね。まずEUでは子供のSNS利用に制限を設ける意向を示していまして、やっぱりSNSというものへの依存が子どもの心身の発達に悪影響を及ぼす可能性があるとして、0歳から2歳についてはSNSへの接触を全面的に禁止。また、13歳未満は保護者などの大人の監督下であれば一定時間、利用を可能にするようにというところを諮問機関が提言を行いました。EUは提言を踏まえて秋ごろまでに具体的な制度案を公表する方針です。
EUのお話でしたが、韓国では7月16日、まさに昨日14歳未満のSNSを制限することを検討するとしています。そして、以前もお伝えしましたが、オーストラリアでは2025年から16歳未満のSNS利用を原則的に禁止するなど、世界的にこうした動きが出ているというんです。

石渡花菜キャスター:
オーストラリアの取り組み早いように感じますが、実際に効果はどれくらい出ているんですか?

安宅晃樹キャスター:
どのくらいの効果が出ているか。こんな調査結果があるというんです。オーストラリアのニューカッスル大学などが行った規制導入から3カ月後の調査では、何と16歳未満の85%がSNSを利用していたというんです。なぜなのか。SNSの年齢確認というところが自己申告だったために、例えば生年月日を偽ったり、あとは友人や家族のアカウントを使用したりしてSNSを結局使っていたといいます。政府は6月、こういった問題がプラットフォーム側にあるとして、罰則金をこれまでの2倍となる約111億円に引き上げる方針を発表しています。

遠藤玲子キャスター:
やっぱり自己申告といってしまうと強制力がないのかなという感じもしますけど、オーストラリアを皮切りに各国でこういった議論が進んで実際に規制も進んでいますけど、じゃあ日本は乗り遅れないようにとなっちゃうんですけど。

安宅晃樹キャスター:
そう思いますよね。日本の現状の姿勢ですがSNSの規制の動きを巡っては、総務省の有識者会議で示された報告書ではSNS利用時の年齢制限について多くは自己申告になっているということを踏まえると、運営会社側にやっぱり年齢確認の厳格化を検討すべきだと報告書の中でまとめています。ただ、一律の年齢制限についてはプラットフォームごとに設計が異なっているので望ましくないとして、現段階においては慎重な姿勢を示しているというんです。

では、こうした背景に一体どのようなことがあるのか2人の専門家に聞きました。まず年齢制限を設けない方向性について、国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口教授は2つの背景を指摘しています。1つ目は“実効性の壁”です。年齢制限を設ける場合、年齢を確かめなければなりませんよね。どんな方法で、例えばマイナンバーカードなのかなど方法を誤ってしまうと、情報管理などの新たなリスクを生む可能性があります。

もう1つは“失われるものの大きさ”というものもあるといいます。今やSNSというのは子供にとっても例えば情報収集したり、あとは表現、創作など社会参加の1つの手段にもなっていますよと。あとは、学校や家庭では相談しづらい悩みを打ち明けられる居場所にもなっている人がいるということで、そういった機会を奪いかねない、こういった壁があるといいます。一方で、慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所の水谷准教授は事業者側に安全な設計を求めていくことが大切だと指摘しています。やっぱり信ぴょう性の高い年齢確認の仕組みを導入することで年齢に合ったサービスを受けられるようにすればいいじゃないかと。例えば16歳未満には一部、制限の機能がかかりますけれども、SNS自体は利用できる仕組み。子供をSNSから追い出すんじゃなく、国が事業者に対してリスクを考えた設計を求めていくことが大事だとしています。ある種、中毒性の高い設計をほったらかしにする事業者に諸外国などのように罰金などの措置も必要なのではないかと指摘されています。

ということで17日の「どうなの?」「子供のSNSに門限、世界で規制広がる…日本は」について見ていきましたが、世界中で子供のSNSの利用を規制する議論が進んでいますが、年齢制限を設けたオーストラリアでは対象の8割以上がいまだにSNSを続けている実態が浮き彫りになっています。そして日本では年齢制限よりも事業者側に安全な設計を求めていく必要性を専門家は指摘しています。

榎並大二郎キャスター:
今の子供たちはこれからSNS全盛期を生きていくわけですから、この規制は入り口、自制につなげてほしいと思うんですよね。支配されるんじゃなくて、使いこなしていってほしいですよね。

山崎夕貴キャスター:
親としても私自身小さな子供にSNSを見せることがありますけど、「これでいいんだろうか、どうなの?」としっかり一度、立ち止まって考えてみたいと思います。