今回、京都市内の桂川駅周辺を通る小浜・京都ルートで決着した北陸新幹線の大阪延伸。これまで建設費の高騰などで着工に至らず、議論が二転三転しました。決定までのプロセスを振り返ります。

10年前の2016年12月、当時の自民・公明の連立与党は、敦賀-新大阪間のルートとして「小浜・京都ルート」を正式決定しました。しかし…。

*僧侶
「京都の水と伝統を守るため北陸新幹線延伸計画反対」

京都市内の地下をトンネルが通る「小浜・京都ルート」は地下水への影響が懸念されるとして京都市民や仏教会が反発。

さらに建設費は当初想定された2兆1000億円から大幅に膨らむ見通しが示され、沿線自治体の財政負担が課題となりました。

京都市議会は去年6月、「小浜・京都ルート」の反対を表明する決議案を可決。

敦賀以西のルートは着工に至っていませんでした。

転機となったのが、去年10月の自民党と日本維新の会による新たな連立政権の発足です。

*日本維新の会 前原誠司衆院議員
「小浜市付近を通ることが50年前の閣議決定にしばられている。閣議決定を見直していく」

維新は北陸新幹線の敦賀以西のルートについて、「小浜・京都ルート」を含む8つの案を提示し、再検証を行うよう求めました。

維新が提案したのは、従来の福井県小浜市を通るルートに加え…滋賀県米原市で東海道新幹線に乗り換える場合と乗り入れる場合の2案。

琵琶湖の西側を通る湖西ルートで線路を新設する場合と在来線を活用する場合の2案。

小浜から京都府舞鶴市を経由するルートで京都市内を経由する場合と京都市内を通らず亀岡市を経由する場合の2案。

そして小浜から京都を通らず、亀岡を経由して大阪へ向かう場合の合わせて8つのルートです。

その後、国交省が示した「費用対効果」の試算では、敦賀―新大阪間の評価で、米原ルートが最も高くなった一方、新たに試算された東京から新大阪までの全線が開業した場合の評価は小浜・京都ルートが最も高くなりました。

先月末から今月上旬にかけ行われた沿線自治体へのヒアリングでは…。

*京都市 松井孝治市長
「我々は誘致していない。ということを申し上げた上で、いまの状況でそろばんをはじいても受け入れられると簡単には申せない」

京都市は「5つの懸念」として地下水、交通渋滞、文化的歴史的建造物への影響、財政負担などを挙げ、沿線自治体の財政負担が軽くなるよう訴えました。

また、大阪府の吉村知事は…「小浜・京都ルート」か「米原ルート」での早期全線開業を求めました。

*大阪府 吉村知事
「1日も早い全線開業を実現すべきという考え方」

そして、今月10日に開かれた与党整備委員会。

自民は小浜・京都ルートのうち、京都駅地下の南北に駅を設置する「南北案」と、京都駅の西およそ5キロの位置にある桂川駅付近の地下に駅を設置する「桂川案」の2案を支持し、維新は、「桂川案」と、滋賀県の米原駅で東海道新幹線に乗り入れる「米原ルート」の支持を表明しました。

その結果、15日の会合で自民・維新両党が支持した「桂川案」に決定しました。

富山テレビ
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