闘病中の子供たちが病院から出ずに動物園を楽しめる、そんな取り組みが岡山大学で行われました。インターネット上に構築された仮想空間、メタバースを活用したバーチャル動物園ツアーです。

◆大阪市・天王寺動物園を再現した「メタバース上の動物園」に全国の子供たち約100人の”分身”

「カバさんいる!」「サイがいる!」「キリンさんが近付いてきた!」

子供たちが見ているのは、大阪市の天王寺動物園を再現した仮想空間、メタバース上の動物園。自分の分身として現れる「アバター」となって、園内を巡ります。

参加しているのは、小児がんなどで長く入院している4歳から16歳の患者たちで、岡山大学だけではなく、全国16の病院から約100人が集まりました。

◆子供たちだけでなく飼育員も「アバター」 本物みたいな動物の鳴き声に子供たちは興味津々

また、園の現役飼育員もアバターとなって参加し、動物の生態を解説。鳴き声や動物園の実際の景色がリアルに再現され、子供たちは興味深々で園内を歩き回っていました。

(飼育員の説明)
「ライオンはシマウマのしま模様が重なると、どれを狙っていいか分からなくなる」

バーチャル動物園を企画したのは医師で岡山大学の長谷井嬢教授です。闘病中の子供たちに不安や孤独感を解消してもらおうと、3年前から仮想空間上での交流会を開いてきました。

◆病院にいながらいろんな動物が見えた!「治療頑張って退院したら見に行きたい」と新たな夢も

バーチャル動物園はその交流会の特別イベントとして今回初めて実施したもので、退院した後に実際の動物園を訪れるという目標を持ってもらうことも狙いだと言います。

(子どもたちは…)
「(Q:何が見えた?)フラミンゴとキリンとシマウマ」
「いろいろな動物が見られて楽しかった」
「楽しかった。カバが楽しかった」
「ライオンを見たから、治療頑張って退院したら見に行きたい」

◆バーチャル動物園の体験が病気と闘う子どもたちにとって「治療に前向きに」なる契機に

(岡山大学病院 長谷井嬢教授)
「実際に出かけるのは難しい。免疫力が下がってしまったりする。病院の中から出られない状況であっても普通の子供たちが当たり前に行ける動物園に行けることをみんなに体験してほしかった」

目標ができることで少しでも治療に前向きになってほしい。長谷井教授は今後も定期的に「バーチャル動物園」を実施したいとしています。

岡山放送
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