北海道江別市の公園で2024年、大学生の長谷知哉さん(当時20)に集団で暴行し、死亡させた上、現金などを奪ったとして強盗致死などの罪に問われた男女6人の裁判。うち3人には6月25日に判決が言い渡され、7月13日からは川口侑斗被告(当時18)と、当時17歳の少年の裁判が始まります。

 これまでの裁判で、川村葉音被告(21)は検察側が無期懲役を求刑。懲役30年を言い渡され、検察側と被告側の双方が控訴しました。

 一方、滝沢海裕受刑者(当時18)は懲役20年、当時16歳の少年は懲役9年以上13年以下の不定期刑が確定しています。

 川口被告らの裁判では、犯罪が成立するかについては争わず、量刑が争点になる見通しです。

 これまでの男女3人の裁判では、主犯格とされる川口被告の凄惨な暴行の様子が証言されました。

 その一方、川口被告本人は5月26日の裁判で「宣誓はしません。もう少しで自分の裁判があるからです。その時に証言します。ただ、やってしまったことは申し訳ありませんでした。」と宣誓を拒否。今回の裁判では被告人質問で暴行について何を語るのか、注目されます。


■「口からバキっと音がして血が流れた」川口被告が調書で語ったこと

 川村被告らの裁判で、証人として出廷した川口被告。謝罪の言葉は述べたものの、「自分の裁判があるから」と、宣誓を拒否しました。その後、証拠として、川口被告の供述調書が読み上げられました。

 八木原亜麻被告(21)とは事件のあった日に知り合ったという川口被告。長谷さんと八木原被告の交際関係のもつれを解決するために、現場に向かったと供述していました。

 年齢を聞いても回答がないという理由で、長谷さんの腹部を左足で蹴ったとも供述していました。

 長谷さんに暴行を加えているうちに、ズボンのすそに血が付いたから「血ついたべ!早く弁償代払え」などと金銭の要求を開始。暴行を続けるうちに「被害者の口からバキッと音がして口から血が出ていた」と感じていながらも、背中を蹴るなどの暴行を続けたと言います。

 その後の調書では長谷さんの頭髪を燃やすなどの暴行を加えた際に、動画を撮った理由として「楽しい雰囲気を動画に残すために撮った」とも語っていたことが明らかになりました。


■横たわる被害者の頭部を交互に…川村被告が「グロテスク」と表現する暴行

 川村被告ら3人の裁判では、終始川口被告が犯行を主導し、自分たちは従わざるを得なかったと主張しました。

 長谷さんに「ライダーキック」と称し飛び蹴りをした滝沢受刑者は「川口被告に『タッキーもやって』と言われた。暴力振るわないといけないと思い、蹴りました」と6月11日の裁判で述べました。

 5月27日の裁判で、川村被告は印象的だった暴行として、川口被告と当時17歳の少年が横たわる長谷さんの頭部を横から交互に蹴り合ったことを挙げ、グロテスクだったと表現しました。

 その他にも、川村被告は、川口被告が犯行後に「スマホ割るべ」「荷物捨てるべ」などと長谷さんの持ち物を壊したり捨てたりするよう提案したことも証言しました。


■全身の血液量の20~30%を失う…凄惨な暴行をどう語る

 川村被告らの裁判で被害者の遺体を司法解剖した医師は「被害者の顔や頭部全体に出血があり、数十回以上の打撃が加えられていたと考えられる」と、暴行の凄まじさを証言。全身の血液量の20~30%を失い、外傷性ショックで死亡したと説明しました。

 被害者は頭部を中心に全身に傷害を負い、皮下出血や筋肉内出血のほか、右の腎臓からも出血していました。

 被害者は裸で土下座を強要され、輪郭が変わるほど顔面への執拗な打撃を受け、頭部と顔面からの出血は、出血量全体の6~7割を占めているということです。

 金品を奪う意図が生じた後の暴行が特に激しくなり、その結果として死につながったとして、川村被告らの裁判では「強盗致死罪が成立する」と判断されました。

 川村被告らの裁判では、暴行の主犯格とされていた川口被告。そして川村被告らの裁判で証言台に立つことがなかった当時17歳の少年。

 2人の裁判員裁判は7月13日、初公判を迎えます。

北海道文化放送
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