「越前がに」ブランドで知られる福井県に、カニをテーマにした大型観光施設「かにファクトリーby甲羅組」が2026年7月16日にグランドオープンする。手掛けたのはECサイトでのカニの販売で急成長を遂げた敦賀の企業「伝食」。36億円を投じ、年間50万人の来場を目指すという注目の施設に一足早く入り、魅力を探った。
カニの本格メニューから軽食まで
施設を整備したのは、敦賀市で水産加工品通販を手がける「伝食」だ。2011年に創業し、ECサイトでの販売を軸にわずか15年で売上150億円という急成長を遂げた。
その伝食が36億円をかけ、敦賀市田結の産業団地に鉄骨2階建ての施設を建設。エントランスでは大きなハサミを振り上げる巨大なカニのモニュメントが出迎える。
伝食の田辺晃司社長は「私たちの原点であるカニの販売をより強化したい」とその狙いを語る。というのも、一般的には高価で日常的な食材とはなりにくいカニを身近に感じてもらい「地元敦賀をカニの街にして全国に発信していきたい」という思いがある。
この施設の目玉は、施設内に設けられた加工工場。1日最大1500杯ものカニを処理していて、作業員がカニの足の殻を1本1本手作業でむく様子を間近で見学できる。
手間をかけて殻をむくのには理由がある。カニを食べる際は、どうしても殻をむくのに集中し会話が減ってしまう。あらかじめカニの殻をむいておくことで、家庭でカニを味わいながら笑顔で会話を楽しんで欲しいと考えているのだ。
既存の工場と合わせると生産能力は最大で2.5倍以上になる見込み。今後3年間でたに60人程度の雇用を予定していて、地域経済への波及効果も期待されている。
本格的な遊具を備えたキッズランドも併設
もちろんグルメも充実している。焼きガニやカニすきなどを味わえるレストランのほか、フードコートも完備。土産コーナーには海産物や福井の特産品が並ぶ。
さらに、施設には無料のキッズランドが併設。子供たちが描いた絵が場内のスクリーンに投影される“デジタルお絵かき”やボールプール、ボルダリングなど本格的な遊具を備え、ファミリーもターゲットにしている。
プレオープンに訪れた親子は「子供が夢中で遊んでいた。無料でいいのかなと心配になりました」と話す。

福井県の名産を全国に発信する新たな拠点として、7月16日にグランドオープンする「かにファクトリーby甲羅組」。幅広い世代から年間50万人の来場を見込んでいる。

