岩手県盛岡市東中野町にある「イナちゃん飯店」は、地元で愛されている町中華です。
店主の稲田聡さんは東京・銀座の名店で修業を積んだベテラン料理人です。
店の人気メニューは具だくさんの「特製スーラータンメン」、中華鍋に熱々のスープ、野菜や肉・豆腐を入れ、とろみをつけて麺と合わせたら完成です。
スープを一口味わうと、まず酸味を感じ、そのあと辛さがじわじわと口の中に広がります。
稲田さんが「トウバンジャン、コショウ、自家製のラー油で辛みをつけている」と話すそのピリッとした辛さは、癖になる味わいです。
酸味の素「酢」には、こだわりがあると話します。
稲田聡さん
「普通の穀物酢ではなく、中国の黒酢『香酢』を使用している。癖のある酢、温かい料理に使うと酸味がマイルドになる」
辛み・酸み・コク、ほどよいとろみがついたスープは麺によくからみます。
稲田聡さん
「『酸辣湯麺(日本発祥)』は中国になく、『酸辣湯(中国発祥)』というスープに麺を入れて酸辣湯麺。なので『酸辣湯』を意識して作っている」
酸味を活かしたもう一つの人気メニューが「いろどり野菜のスブタ」です。
器から甘酸っぱい香りが広がるこのメニューにも香酢を使用しています。
シャキシャキとした野菜とジューシーで食べ応えのある肉に、あんがしっかりと絡みます。
稲田さんによると、肉を柔らかく仕上げるため「一度で揚げるのではなく、肉を2回に分けて揚げるとジューシーさと柔らかさが増す」と言います。
酸味だけでなく、ほどよい甘みも味の決め手で、「この甘みがご飯にあう。野菜も油で揚げると、野菜のうまみを逃がさない」と話す稲田さん。
稲田さんは東京・銀座の中華料理店で修業を積み、ふるさとの盛岡市に戻りました。
東京での経験を生かし、地元で愛される味を提供しています。
稲田さんは、「今年でオープンして15年目。秘訣は『いつも通り』。変わらない味付け。久々に来た客が『変わっていないな』と仕事をしている。それで長続きできているんじゃないか」と話していました。
