■「金銭の話は一切ございません」 「心外であります」

福岡県議会で議長と副議長を務めた県議2人が、就任前に、自民党県議団の幹部の要求に応じ多額の現金を支払ったと証言した問題について、東京に出張中の蔵内勇夫県議会議長が8日、TNCの取材に応じ、金銭の授受について否定しました。

また県議会の全議員を対象に、外部の有識者による調査を行う方針を明らかにしました。

蔵内議長との一問一答は以下の通りです。

(8日 1度目の取材)
--吉松県議が“正副議長ポストをめぐって金銭の要求があった”と告発しましたが。

蔵内議長:
吉松議員と中尾副議長が対立しているので、議長としてこの時点でコメントは控えさせていただきたいと思います。

--吉松議員の告発のほかに“金銭のやり取り”を聞いたことはありますか。

蔵内議長:
私、2001年に1度、昨年2度目、議長選挙に立候補をいたしました。金銭の話は一切ございません。

--吉松県議によると、「蔵内会」と銘うったゴルフでその金銭が使われていたと。2020年の6月には当時の蔵内会長が400万円を立て替えているので、それを支払ってくれ、という話がありました。実際に立て替えはあったんでしょうか。

蔵内議長:
ございません。「蔵内会」とか「マスターズ」という話が出ておりますが、これは全くプライベートな友人の会でございまして、そういった金銭云々の会ではございません。

--ゴルフの場で金銭を立て替えることはあるんでしょうか。

蔵内議長:
それは一括で誰か担当者が払って、後で割り勘で精算をすると、こういう仕組みになってます。全て割り勘です。

--400万円という金額は。

蔵内議長:
初めて聞いて驚いております。

--それは金額の高さという意味でしょうか。

蔵内議長:
ああいう場にそういう話が持ち込まれるだけでも、私は心外であります。

■高級料亭での“お車代”は

--高級料亭での“お車代”として50万円を、その時に参加していた自民党県議団の幹部に支払ったという話があります。その中には蔵内さんの名前もありましたが。

蔵内議長:
当時何回もあの料亭には行っております。で、昨日吉松さんの会見を聞いてましたけど、若干こう…時期等 勘違いされてるところもあるのではないかと思いました。というのは、我々5人招待を受けましたんで、1人10万円ずつお祝いを包んで、松本県議が吉松県議に渡したと、こういうことは聞いております。

--実際、そうした支払いの際の領収書は、それぞれに配られるものでしょうか。

蔵内議長:
招待を受けた時はありませんね。

--(吉松議員と)中尾副議長との発言が食い違っていますが。

蔵内議長:
2人がいま言い合っているところで…実は、県議会で全体調査をすることを、先ほど議会事務局に指示をいたしましたんで、この中で全員に聞き取りが行われることになると思います。そういった結果を踏まえて判断をしたいと思います。

--正副議長のポストをめぐって金銭のやり取りがあったということが事実であれば、どうでしょうか。

蔵内議長:
全くこれはまかり通らないことでございます。

--吉松県議からは、音声の録音データの中で、中尾さんとみられる男性とのやり取りがありましたが。

蔵内議長:
音声データの技術的なものは私は分かりません。素人ですから。

--中尾さんも、自分の声に似ている、というようなことはおっしゃってますが。

蔵内議長:
分かりません。

■「『汗をかく』は隠語ではない」

--吉松県議は、「汗をかく」という言葉が金銭の隠語だと言っていましたが。

蔵内議長:
彼の受け止めでしょうね。「汗をかく」というのは、先輩にいろいろ教えを乞うとか、あるいは同期でみんなの面倒をみるとか、議員でございますから、そういったことを「汗をかく」というのであって、隠語で使われてるとは思いません。

--言葉は使われていたけど、そういう意味ではないと。

蔵内議長:はい。私自身したことないから。汗をかいてますよ。金銭的なことなんかやったことないんだから。たまに飯を食べに行こうと言って私が奢ることはありますけども。また向こうも返してくれますんでね。

--議長になるには1000万、副議長になるには500万という噂もあると。

蔵内議長:
全く噂でありまして、私、2回議長選挙に出ましたが、一切そういったことはございません。

--蔵内さんは2回目の議長、これまでの経歴等を考えると県議会の重鎮とも呼ばれている中で、ほかの議員は…

蔵内議長:
周りがそういう見方をされてるわけであって、私がドンだとか重鎮だとか、そういう思いで県政を動かしてはおりません。

--食事の場などでは、例えば中尾さんの言葉を借りれば「男気」だというような言葉もありましたけれども。

蔵内議長:
中尾副議長は「男気」を出す方だからね。

--ご自身としては、そういったことは…

蔵内議長:
基本的にそういった時は割り勘です。回数が多いですから。

■「そういう文化はとっくになくなっていますよ」

--県議会の調査は全員が対象ですか。

蔵内議長:
僕、去年選挙やってんだよね。ということは、今の現職の県議はみんな参加してるわけだから、この時どうだったのか、ということを僕は全員に聞きたいと思ってます。しかもこれは内々の調査ではなく、聞き取りではなくてね、弁護士さんなり、それなりの方に調査をやっていただきたいと。そういうことを今日、議会事務局長に申し上げました。

--対象範囲は

蔵内議長:
今の現役、とりあえず。

-- 今の現職の、他会派も含めて。

蔵内議長:
はい。

--蔵内さんが2度議長になった時に金銭のやり取りはなかった、ということですが、県議会のキーパーソンという立場でも、本当に知らなかったんですか。

蔵内議長:
もうそういう文化はとっくになくなってますよ、福岡県議会。

--昔はあったんですか。

蔵内議長:
知りません。

--仮に、もしこれが事実だと発覚した場合は、どういう対処をするんでしょうか。

蔵内議長:
仮定の話には今お答えできません。

■全議員を対象に調査へ

(8日 2度目の取材)

--改めて、金銭授受の問題についてお聞かせください。議長自身は把握していましたか。

蔵内議長:
いや、初めて聞きました、あのとき。

--蔵内さんの名前のゴルフコンペでも、そういった金銭の…。

蔵内議長:
全くありません。あれはプライベートの、いわゆる県議団の有志の会。もう1つ、マスターズの会というのは、僕の先輩から引き継いできた、他会派とのゴルフ交流の会です。

--もし仮にあれが事実だとしたら、蔵内議長としてどう受け止めますか。

蔵内議長:
そういったことはございません。

--今後、調査を実施されるとのことですが、具体的には。

蔵内議長:まずね、僕は去年選挙やってるでしょう。今の現役はみんな選挙に参加してくれてるわけよね。だから、そのときの状況はどうだったのか、そういった金銭的な話とか、匂いがあったのか、まずそれをはっきりさせてもらいたいと思ってます。

--第三者を交えた調査ということですが。

蔵内議長:
うん。だって、議会内でやるよりも、弁護士だとか、例えば県警OBの監察官の方に入っていただいて、調査をやってもらったほうが僕はいいと思ってます。

■「大変申し訳ないと思っています」

--これから県議会をどう変えていきますか。

蔵内議長:
9月までに抜本的に議会改革をやると。で、古い慣習を見直すという中に、こういった問題も整理をしていかなきゃいかんと思ってます。

-- 外部の有識者の検討自体も、それも9月で。

蔵内議長:
いや、もうすぐスタートさせるよ。

--結論自体を9月に得る予定ですか。

蔵内議長:
うん、もう明日からアメリカ行かなきゃいかんから、帰ってくるまでに調査を終わっとってもらいたいと思ってますね。

--蔵内議長は金銭の受け取り分に関して否定されますか。

蔵内議長:
私、2回ね、議長選挙に立った。1回もございません。

--いろいろ言われてることで、県民の方々に不安とか不信感を与えてしまってることに関しては、議長としてどう受け止めていますか。

蔵内議長:
大変申し訳ないと思ってます。これは反省してます。だから、しっかりとした調査をやって、県民の皆さん方に報告をしたいと。

--外部の有識者による調査をすぐにでも始めたいとのことですが、人選の目途は立っていますか。

蔵内議長:
いや、代表者会議に今日議題をしてますんで、その中で協議をされると思います。

--スケジュール的にはアメリカから帰ってくるまでと。

蔵内議長:
まずはその外部の有識者の方に承認をいただけるかどうか、いただけたら早急にやらなきゃいけないと思ってます。

■吉松議員は「顔を合わせてくれない」

--この件があってから吉松議員とは直接話をしましたか。

蔵内議長:
顔を合わせてくれません。なんとなくね、もう政争になっちゃってさ。

--直接話をしたいと思っていますか。

蔵内議長:
うん。僕が思っても、向こうが話してこないんじゃないのかな。僕は彼をね、育ててきたつもりなんだ。彼はね、地元のJR篠栗線と福岡市地下鉄の相互乗り入れ、これをやるのが自分の仕事だとずっと言ってた。だから、それをやるために議長になりたいと。そのために議運の委員長にもなりたいと言うから、私は支援をしてきたんですよ。どこでああなっちゃったのかね、残念です。

テレビ西日本
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