未来のスポーツ界を背負う天才キッズたち。

11月15日放送の「ジャンクSPORTS」(フジテレビ系)では、バドミントンの天才キッズとプロが対決。また、スポーツ界に存在するマンガの世界でしかありえないような仰天エピソードも紹介。

中学の頂点を争うライバルがペアに

髙橋礼華さん
髙橋礼華さん
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リオオリンピックで日本人初となる金メダルを獲得し、“たかまつペア”として一大旋風を巻き起こした髙橋礼華さん。コンビを組むのは、ロンドンオリンピック銀メダリストの藤井瑞希選手。

藤井瑞希選手
藤井瑞希選手

プロに挑むのは、日本バドミントン界の未来を担うスーパー中学生ペア。U-16日本代表・沖本優大さん、15歳。

沖本優大さん
沖本優大さん

同じくU-16日本代表で昨年のジュニア選手権で日本一に輝いた谷岡大后(だいご)さん、15歳。

谷岡大后さん
谷岡大后さん

2人はいつも決勝で戦うライバルだというが、合宿中など試合以外の場では仲良しだとアピール。そんな中学の頂点を争うライバルがペアを組み、最強タッグでプロに挑む。

中学生ペアがプロと互角の戦い

今回は3つの対決で勝負。1つ目は「早撃ちガンマン対決」。合図と同時にパートナーがトスを上げ、中央にある5つの柱の中で1つだけ出現する的にスマッシュを打つ。10球中どれだけ的に相手より早く当てられるかを競う。

早撃ちガンマン対決
早撃ちガンマン対決

正確性とスピードの戦いとなるこの勝負。まず藤井選手と谷岡さんの対決では、谷岡さんがプロを驚かせるほどのスマッシュのスピードを見せるが、プロチームがリードのまま、髙橋さんと沖本さんへ交代。

序盤の中学生ペアは緊張していたようで、少し力が入っていたが、後半になるとプロにプレッシャーを与えるほど、的を打ち抜いてくる。最初の対決は引き分けで決着となったが、中学生ペアは、メダリストに対し互角の戦いを繰り広げた。

2つ目は「ダブルシャトルラリー」。2つのシャトルを同時に打ち合い、30秒間で続いたラリーの数を競う。

ダブルシャトルラリー
ダブルシャトルラリー

1回目の挑戦で中学生ペアは、高速ラリーで回数を重ねていき、途中で失敗するが、記録は38回。対するメダリストペアも途中でシャトル同士がぶつかってしまうが、立て直し、時間を使い切って記録は38回。

中学生ペアは途中で失敗しなければ38回以上だったため、巻き返したいが、2回目の挑戦は33回。メダリストペアは38回を超えなければ、最初の対決と同じく引き分けになってしまうというプレッシャーを抱えながら2回目に挑むが、記録は35回。

最初の対決に引き続き、この対決も引き分けとなった。

最後の対決は「極細コートタイマン対決」。横幅1メートルの極細コートでシングルス対決を行う。コントロールはもちろん、イン・アウトの判断力が問われるこの勝負。ペア同士の判断で選手の交代もできる。

極細コートタイマン対決
極細コートタイマン対決

藤井選手は「私たちはメダリストなので負けるわけにはいかない」と気合を入れなおす。これまでの対決で少し緊張気味だった谷岡さんも「自分はシングルス中心にやっているので負けるわけにはいかない」と強気に。

メダリストペアは、中学生ながら力強い強烈なスマッシュに圧倒されながらも返し続け、ヘアピン勝負では一瞬のスキを見逃さずにプッシュするなど試合を進める。

中学生ペアもメダリストペアに互角の戦いを挑むが、最後は谷本さんのスマッシュがアウトになり、プロチームの勝利に。

沖本さんは「コントロールが足りなかったかな…」と対決を振り返る。髙橋さんは「中学生と思えないくらいスマッシュが速かった!」と中学生ペアにエールを送った。

延長50回の戦い

スポーツ界に存在する“マンガの世界でしかありえないような仰天エピソード”をアスリートたちが再現ドラマ仕立てで紹介する企画『スポーツマンガみたいな話』を。

まずは高校野球にまつわる話から。この再現ドラマには、元プロ野球選手の里崎智也さんと俳優・鈴木福さんが出演。

2014年8月29日、第59回全国高等学校軟式野球選手権大会準決勝で行われた中京高校(岐阜)対崇徳高校(広島)の試合。

この日の試合は、前日の試合の影響もあり、異様な雰囲気だった。その理由は、前日の試合で15回まで戦っていたが、両校無得点のため試合が中断し、16回表から再開していたから。

すぐに決着がつく…と誰もが思っていたが、予想に反してこの日もスコアボードには「0」が続く。27回表では中京に大きなチャンスが訪れ、エースの3年生、松井大河さんも力を振り絞るが、崇徳のエース、3年生の石岡樹輝弥さんが好プレーし、得点は入らなかった。

その後もお互い譲らず、両校無得点のまま30回を迎え、2日間連続で試合が中断し、翌日に持ち越されることに。31回から再開した3日目も相変わらず「0」のまま40回に突入。結局、45回を終えても両校得点できず、試合は4日目へ。

ここまでの3日間で両エースの投球数は松井さん635球、石岡さん617球。松井さんは「体もしんどいですし、メンタル面も限界がきていました」と当時を振り返る。

このマンガのような前代未聞の試合展開は、日本中の注目を集め、4日目の試合のときには球場に5000人もの観客が詰めかけた。

そして50回表に訪れたチャンスをものにした中京。スコアボードは「2」になり、50回表で松井さんが3つのアウトをすべて三振で奪い、中京が3-0で勝利。10時間18分に及ぶ死闘に幕が下りた。

しかし、この話には続きがある。延長50回の準決勝が終わった約2時間半後、決勝に臨んでいた中京のスタンドには、決勝戦を応援する崇徳ナインがいた。彼らは教えてもいない応援歌を振り付きで完コピしていた。

石岡さんは「50回も戦えばさすがに覚えます。いっぱいピンチがあったので、その分、『タイガーラグ』(応援歌)が流れるので」と明かす。松井さんも「まさか、本当に僕らのスタンド側で応援してくれるなんで思ってもいなかったですし、すごくうれしくて力になりました」と振り返った。

中京は崇徳の応援もあり、決勝で見事優勝した。中京高校が日本一に輝いた裏には、友情から生まれたマンガのようなエピソードがあった。

スタジオで福くんは「実はこの試合、どんなに延長しても54回までしかやらないという特別ルールが試合中にできて、もし54回を超えていたら、くじ引きで勝敗を決めることになっていた。その日のうちに決勝を行わないといけなかったそうで」と明かした。

ある飲み物を飲んだら覚醒?

次のエピソードは、クビ寸前の野球選手がある飲み物を飲んだことで覚醒し、完全試合まで成し遂げる偉業を果たしたという話。

プロ通算130勝、最多勝2回。日本プロ野球史上ただ1人、ピッチャーが打席に入らない指名打者制で完全試合を達成した昭和の大投手、今井雄太郎さん。

彼の才能が開花した裏には、マンガみたいなエピソードがあった。この再現ドラマには、元プロ野球選手の岩本勉さん、引き続き里崎さんが出演。

1970年、ドラフト2位で阪急ブレーブスに入団した今井さん。しかし、極度のあがり症と弱気な性格で全く活躍できず、プロ入り7年間でわずか6勝だった。

いつクビになってもおかしくはない状況で、もう後がなかった。1978年も開幕から1ヵ月、勝ち星なしだったが、5月に先発のチャンスが巡ってくる。

だが、気が小さい今井さんが弱気モードになり、スコアラーが調べた相手バッターのデータを確認していると、梶本隆夫コーチから「これを飲んで投げろ!」とビールを手渡される。

驚いた今井さんは「こんなの飲めない!」と拒否するが、コーチに言われるがまま、ビールを一気飲み。普段は弱気だが、酒を飲むと気が大きくなることを見抜いていたコーチが、今井さんを奮い立たせるために飲ませたという。

すると、この7年間で6勝だった今井さんは、この年だけで13勝もあげ、プロ野球史上唯一の大記録、指名打者制での完全試合も達成させる。

現在、佐賀県で息子の経営する飲食店を手伝う今井さん。当時のことを「お酒飲んで動いたら酔いが回ってグルグルするし、心臓はドキドキする」と振り返りながらも、「(飲む前は)ここに投げたら打たれる…と思っていたのが、ここに投げたら大丈夫!になった」とお酒の力で強気になれたことを明かした。

(『ジャンクSPORTS』毎週日曜日夜7:00~8:00放送)