「餃子の王将」の運営会社の社長を殺害した罪などに問われている、暴力団幹部の男の裁判で、検察側は無期懲役を求刑し、無罪を主張する弁護側との全面対決のまま結審しました。

検察側は「現場に被告以外の人物がいたことをうかがわせる証拠はなく、現場から逃走した原付バイクに乗っていたのは一人とみられることから、田中被告が犯行に及んだことは明らか」などと主張。

被害者参加制度を利用して裁判に参加している遺族は「被告は罪を認めず、反省の弁も無い」など、検察官を通じて意見陳述しました。

一方、被告本人は、「お一人お一人の肩をつかんで私は犯人じゃなかとばい!失礼しました!私は本当は犯人じゃありません!と伝えてまわりたいです!」と訴え、審理が終わりました。

■「餃子の王将」運営会社社長を射殺した罪問われ「無罪主張」田中被告

7カ月に及んだ注目の裁判は、いよいよ判決を残すのみとなりました。

2013年、「餃子の王将」を運営する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん(当時72歳)が射殺された事件。

9年後、殺人などの罪で、逮捕・起訴されたのは、特定危険指定暴力団・工藤会系組幹部の田中幸雄被告(59)でした。

去年になってようやく開かれた裁判で、起訴内容について問われた田中被告は、無罪を主張します。

【田中被告】「私は決して犯人ではありません。『決して』がつきます。任侠の志として濡れ衣の一つや二つ甘んじて受け入れます。だからと言ってセンセーショナルな事件まで到底承服できない」

■検察側「間接証拠」積み上げ「犯行に及んだことは明らか」無期懲役求刑

一方、検察側は有罪を立証するため、裁判の中で、現場に落ちていたたばこの吸い殻など間接証拠を積み上げていきました。

そして、きょう(6月29日)検察側は、田中被告のものと一致するDNA型が検出されたタバコの吸い殻は第三者により持ち込まれたと考えられる余地はないと指摘。

また、現場に被告以外の人物がいたことをうかがわせる証拠はなく、現場から逃走した原付バイクに乗っていたのは一人とみられることから、田中被告が犯行に及んだことは明らかであると主張しました。

その上で、検察側は「被告は責任を素直に認めようともしない。反社会性は大きい」として無期懲役を求刑。

■遺族は「厳しい処罰感情に応える処罰を望みます」

裁判では、被害者参加制度を利用して裁判に参加した遺族の意見も代読されました。

【検察官が代読した遺族の意見】「被害者は大切な夫であり、頼れる父親、優しいおじいちゃん家族の中心だった。被告は罪を認めず、反省の弁も無い。被害者遺族が求める厳しい処罰感情に応える処罰を望みます」

■田中被告「『私は本当は犯人じゃありません!』と伝えてまわりたいです!」

一方、弁護側は、現場で吸い殻が発見されたのは、真犯人が田中被告を陥れるために残したと考えられると反論しました。

【弁護側】「証拠から正しく見てください。『田中さんが犯人でなくても成り立つのでは?』と考えていただきたい。田中さんは無罪です」

そして、最後に田中被告は強い口調で次のように訴えかけました。

【田中被告】「お一人お一人の肩をつかんで、『私は犯人じゃなかとばい!』失礼しました!『私は本当は犯人じゃありません!』と伝えてまわりたいです!」

審理はきょう(6月29日)で終了し、判決は10月16日に言い渡される予定です。

(関西テレビ「newsランナー」2026年6月29日放送)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。