6月22日、旭川地裁は、当時17歳の女子高校生を橋から落下させて殺害した罪などに問われた内田梨瑚被告に対し、求刑通り懲役27年の判決を言い渡しました。
裁判では、既に罪を認め懲役23年の刑が確定している内田被告の共犯者が、「内田被告が女子高校生の肩甲骨あたりを両手の手のひらで押した」と具体的に証言。さらに「(内田被告の調書は)でたらめで全部作り話。最初から最後まで全部ウソ」と証言したのに対し、内田被告は「殺意はなく橋から落としていない」と殺人の罪を否認していました。
旭川地裁の田中結花裁判長は、共犯者の証言は全体として自然で矛盾することがないとしながらも、「あいまいな表現が多い」「被告人が被害者を押さずともバランスを崩した可能性はある」などとして、「内田被告が押した」とは認定せず、「被害者が自ら落下した場合でも、被告が押して落下させた場合でも、いずれも殺人の実行行為に当たると認められる」として検察が求刑した通り、懲役27年の判決を言い渡しました。
判決後、内田梨瑚被告らに殺害された女子高校生の遺族が6月22日の判決後、弁護士を通じてコメントを発表しました。
■殺害された女子高校生の遺族がコメント
<以下、遺族のコメント>
残忍で想像を絶するほどの苦痛を受けて命を失った娘への罪が、こんなに軽いものなのかと思っています。 私たち家族からすれば、Pay Payの残高を約10万円も使われて殺されているので、強盗殺人罪が適用されてもおかしくないと思っています。
娘は17歳で人生も夢も奪われましたが、内田被告人は、法律に守られて、刑務所での最長でもたった27年間の生活を終えた後は、出所して自由な生活を送り、新しい人生を送ることができるのです。亡くなった娘にどのように報告すればよいのか考えると、親として情けない気持ちになります。
事件から約2年が経ちましたが、私たち家族は、今もなお、辛く悲しい日々を送り続けています。そして、これからもこの悲しみが癒えることはありません。
しかし、法治国家では、私たち家族が、内田被告人に同じ苦しみを与えることはできないのです。
だからこそ、裁判所には、自分の家族が同じ目にあったらという視点で、被害者遺族の気持ちをも反映した適正な刑罰を与えて欲しいと願っています。日本の法律では、内田被告人の有期刑の上限は懲役27年で、それより重いのは無期懲役刑とのことです。
私たち家族は、当然無期懲役刑以上の刑を科せられるべきだと考えていますが、仮に、無期懲役刑が刑の均衡等から科せられないとしても、 有期刑の上限と無期懲役刑との差が大き過ぎます。 特に今回のような殺人罪については、適正な刑を科すため、有期刑の上限を上げる法改正を検討していただくことを要望します。
今後、娘のような被害に遭う人、私たち家族のような思いをする人を生じさせる犯罪がなくなることを強く願っています。
これまで懸命に捜索に携わってくださった警察官の皆様、真剣に議論を尽くしサポートしてくださった担当検察官、弁護士の先生、真実を伝えようとしてくださる記者の皆様、 そして、我がことのように心を痛め、温かいお悔やみの言葉やお花を寄せてくださった皆様には、この場をお借りして、心より深く感謝申し上げます。
