北海道・旭川市で起きた女子高生殺害事件で、内田梨瑚被告(23)に懲役27年の判決が言い渡された。フジテレビ・平松秀敏解説副委員長とみていく。
乱入男は裁判官の近くまで…
内田被告の判決公判は、何者かが法廷に乱入し、一時休廷になったという。何があったのか。

榎並大二郎キャスター:
裁判を傍聴したことがありますけど、厳重に警備が敷かれ、にわかに乱入ってことはあり得ないなと思います。
フジテレビ・平松秀敏解説副委員長:
あり得ないです。私も何度も、例えば傍聴席にいる何者かが暴言を吐いたり、突然暴れたりして身柄を拘束されて排除されるというケースは見たことあるんですけれども、外部から不審者が中に入っていって暴れるというのは、なかなか聞いたことがない。
しかも今回は全国的に社会問題化しているぐらいの重要な裁判ですから、警備は当然厳重になっている。しかも今回の裁判は傍聴券の対象事件といって、傍聴券の抽選があって、それに当選した人物しか入れないということは、入退廷する時に本人確認が徹底しているんですよ。
そんな中、警備の人たちをかいくぐって、法廷の中に入っていたというのは本当に前代未聞だと思います。
しかも、傍聴席の柵を乗り越えて法廷の中に入り込んで、裁判官の近くまで近寄っているということなので、あまり聞かないようなケースだと思います。
求刑通りの懲役27年「軽くする選択肢なかった」
乱入した男は「懲役27年なんて生ぬるい」といった発言もあったが、注目された判決は、殺人などの罪に問われている内田梨瑚被告に対し、旭川地裁は求刑通り懲役27年を言い渡した。

求刑通りの判決となったが、これをどう見たらいいのか。
フジテレビ・平松秀敏解説副委員長:
今回のこの求刑というのが、かなり検察側が計算した求刑なんです。論告の中で検察があえて無期懲役もあり得るような、そういう悪質なケースなんだよと。
ただ、他の事例、同じような事件と比べた上で、共犯者の女が懲役23年の刑が確定しているので、その共犯者の女とのバランスを取った、そうすると懲役27年だよという求刑の仕方をしている。
今回はその上で、裁判官と裁判員が、内田被告に有利な事情、くむべき事情があるのかという判断をしたと思う。ところがやっぱり内田被告に有利な事情というのは見当たらなかったと思うんです。
そもそもが内田被告は明確な反省の言葉は述べていないし、謝罪の言葉もないと。しかも、やったことがかなり悪質。やっぱり女子高校生を暴行して全裸にして、橋の上から突き落として殺害しているという、かなり悪質なケース。しかも被害者のご遺族の処罰感情というのがすごく激しいので、そう考えると裁判員と裁判官もこの懲役27年から減刑する、軽くするという選択肢はなかったんだと思いますね。
「被害者を亡くなる方向に追い込んだ」
裁判では(1)殺人の実行行為の有無、(2)殺意の有無、が争点となった。

山﨑夕貴キャスター:
内田被告は殺害の実行行為に関して否認していましたが、裁判所はどう認定したのでしょうか。

フジテレビ・平松秀敏解説副委員長:
肩甲骨あたりを押して突き落としたというような主張もあったんですが、裁判所としてはそういう認定をしなかった。肩甲骨を押したとは認定しないことにした。どういうことかというと、結局はこの被害者の少女を亡くなる方向に、橋の上から飛び降りる、そういう方向に追い込んでいって、事実上殺害したという認定をしたんだということ。

内田被告が控訴する可能性はあるのか。
フジテレビ・平松秀敏解説副委員長:
通常であれば起訴内容を認めていないので、控訴はすると思うんですけれども。ただ、最終意見陳述で「謝罪・反省・償いの日々を送りたい」という発言があったので、場合によってはこの懲役27年の判決を受け止める可能性はあるんじゃないかなという気がします。
(「イット!」6月22日放送より)

