北海道・江別市で男子大学生が死亡した集団暴行事件で、札幌地裁は主犯格とされる被告に対し、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。裁判では、被告が暴行を主導した経緯や身勝手な動機が明らかとなり、裁判所は「理不尽以外の何ものでもない」と厳しく非難した。判決では、被害者や遺族の苦しみにも言及され、事件の重大性が改めて示された。

“別れ話”から集団暴行へ「ゆがんだ正義感だった」

北海道江別市で起きた男子大学生集団暴行死事件。

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札幌地裁は、主犯格とされる川口侑斗被告(当時18)に対し、検察側の求刑通り無期懲役を言い渡した。

事件は2024年10月、江別市内の公園で起きた。大学生の長谷知哉さん(当時20)は、当時交際していた八木原亜麻被告(21)との別れ話をきっかけに、川口被告と当時17歳の少年を含む男女6人から暴行されたうえ、現金やカードを奪われ死亡した。

強盗致死などの罪に問われている川口被告は、これまでの裁判で事件当日に八木原被告と知り合い、「トラブルを解決しようと思った」などと供述。「良かれと思って」「ゆがんだ正義感で行動した」と説明した。

「立ったままの謝罪が気に食わない」理不尽な犯行理由

7月31日の裁判では、次のようなやり取りがあった。

裁判官:
事件の中で、いつだったら止めても良いと思ってました?

川口被告:
被害者さんが土下座して謝罪して出血していて、「申し訳ございませんでした」と言った時には「もういいかな」って思ってたんですけど、血を付けられたってなってまたスイッチが入ったって感じです。最初立って謝罪されたのが気に食わなかったのもあったので…。

裁判長:
立ったままの謝罪でイラつくのはなぜ?

川口被告:
先輩から迷惑かけたら土下座するのが普通と言われたから…。

裁判長:
では、これまでの裁判であなた土下座しましたか?

川口被告:
してないです。

裁判長:
あなたの普通や常識で言えば、今回は本気じゃないってこと?

川口被告:
違います。

裁判長:
被害者が立ったまま謝罪して何が悪いんですか?

川口被告:
自分より被害者さんの方が身長も高かったし、上から目線で謝られたのが気に入らなかったです。

「生涯考え続けてください」主犯格に無期懲役判決

検察側は、約2時間にわたった集団暴行について、「その苦痛は地獄の苦しみだった」と強く非難したうえで、川口被告が暴行の全てを仕切っていたとして、無期懲役を求刑。

対する弁護側は、更生の可能性があることを理由に懲役25年が相当と主張していた。

そして迎えた7日の裁判で札幌地裁の高杉裁判長は、川口被告を主犯と認定。「被害者は長い間、男児の誕生を希望していた両親がようやく授かった長男であり、両親や姉に慈しまれて育った」などと、被害者に対する遺族の思いを代弁したうえで、「面識のない被害者に暴力を振るったことに酌むべき事情はなく、もはや理不尽以外のなにものでもない」などと非難し、求刑通り無期懲役を言い渡した。

判決の瞬間、特に表情を変えなかった川口被告。裁判長が「自分のどこに問題があったか生涯考え続けてください」と諭すと、小さくうなずきながら聞いていた。

また、同じく強盗致死などの罪に問われた当時17歳の少年には、求刑通り懲役30年の判決が下された。
(「イット!」8月7日放送より)

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