2022年4月、北海道・知床沖で遊覧船が沈没し乗客乗員20人が死亡、6人が行方不明となった事故。業務上過失致死の罪に問われていた運航会社の社長・桂田精一被告に禁錮5年の実刑判決があった。
6月17日の判決公判で、釧路地裁は「運航基準を超える悪天候の中、出航させることは沈没などの事故を予見することができ、被告には過失がある」とした。無罪を主張していた弁護側は、即日控訴した。
■福島県内でも犠牲に
この事故では、乗船していた福島県会津若松市のリオン・ドールコーポレーション取締役の小池駿介さん(当時28)が犠牲になっている。同じような悲劇を繰り返さないために…。
事故を受けて福島県内の運航会社は安全対策を強化している。
■毎朝の打合せで運航の可否を協議
「関東沖合は高気圧ということなので、特に天候は問題ないかと思います」
猪苗代湖で2隻の観光船を運航している猪苗代観光船。4年前から始めた毎朝の打ち合わせには運航管理者、安全統括管理者、船長などが出席し、天気図や風の情報をみながらその日の運航の可否を話し合う。
風向きによっては、風が弱くても桟橋の周辺が波立ち危ない時があり、運航を取りやめることもあるという。猪苗代観光船専務取締役の熊谷章二さんは「情報の共有ということで船長任せとか会社、現場任せということではなくて、やはり船長の判断を我々が認識をして船を止める」と話す。
■安全対策を強化
年間1万5千人を乗せる猪苗代観光船。他にも水中ドローンを活用し、プロペラ部分に異常がないかなどの点検や運航管理者の増員など安全対策を強化した。大切なのは無理せず運航しない勇気を持つこと。
猪苗代観光船の熊谷さんは「無理するなと、止める勇気が必要だということでやってます。乗せてあげたいという気持ちもあるんですが、安全を担保しないといけないもんですから、それを犠牲にするわけにはいかないので」と話した。
乗客に理解を呼びかけながら、きょうも安全第一で猪苗代湖を運航している。
