伊東市の前市長・田久保眞紀 被告について、静岡地検が虚偽公文書作成・同行使等の疑いなどについて不起訴処分としたことは不服として、刑事告発した男性が検察審査会に対して起訴相当の議決を求め申立書を送付しました。

伊東市の前市長・田久保眞紀 被告は、実際には除籍されていたにもかかわらず東洋大学法学部卒業と偽った学歴詐称問題に関連し、3月30日に地方自治法違反と有印私文書偽造・同行使の罪で在宅起訴されています。

一方で静岡地検は6月10日、報道機関に虚偽の経歴を伝え掲載させた公職選挙法違反、市長当選後に市の広報誌に虚偽の経歴を記載した上で発行した虚偽公文書作成・同行使等、市議会の百条委員会に正当な理由なく出頭を拒否したほか、証言を拒んだり、求められた記録を提出しなかったりした地方自治法違反の3つの容疑に関して不起訴処分としました。

静岡地検は「いずれの事案についても捜査を尽くし、証拠を精査したが、公職選挙法については田久保被告が虚偽の経歴が記載された立候補予定者調査票の作成、および報道機関への提出に関与したと認めるのは証拠上困難であること、虚偽公文書作成・同行使については田久保被告が内容虚偽の広報誌の作成・行使に関与したと認めるのは証拠上困難であること、地方自治法違反については田久保被告が百条委員会に求められた記録を提出せず、同委員会に出頭しなかった理由及び経緯、同委員会における田久保被告の証言内容などを踏まえると犯罪の成立を立証するには難があることなどからいずれも嫌疑不十分と判断した」とコメントしています。

こうした中、虚偽公文書作成・同行使等容疑で田久保被告を刑事告発した千葉県在住の男性(30)が6月17日、不起訴処分は不服として検察審査会に対して「起訴相当」の議決を求め申立書を送付しました。

申立書の中で、男性は「市長という自治体の長が、市の行政機能を利用して市民に虚偽の事実を流布した本件の悪質性は極めて高く、これを『嫌疑不十分』として終結させる検察官の処分は著しく不当」と強調し、「被疑者(田久保被告)自らが起案・作成していないにしても、虚偽内容を認識しながら黙認し、その情を知らない市職員を道具として利用し虚偽文書を作成させた場合、間接正犯が成立することは刑事法上確立した理解である。市長という圧倒的な優越的地位を利用して職員を欺罔し、虚偽の事実を公文書に記載させた被疑者本人の刑事責任を、直ちに否定すべきではない」と主張しています。

また、田久保被告がすでに有印私文書偽造・同行使等の罪で在宅起訴されていることを引き合いに「同一の故意・同一の偽造行為を基礎とする本件虚偽公文書作成・行使について、検察が『嫌疑不十分』と判断したことは、自らが認定した公訴事実と著しく矛盾するものであり、その判断の合理性は疑わしい」と述べました。

その上で、「検察官がいかなる理由により被疑者を不起訴処分としたかは開示されないことから、不起訴処分の当否を申立人において検証する手段がない。かかる場合にこそ、検察審査会による民主的審査が不可欠である」と訴えています。

テレビ静岡
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