6月15日からフランス・エビアンで、3日間の予定で開催されている、G7=主要7カ国サミット。日本、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、カナダの首脳たちが参加しています。

サミットの直前、アメリカのトランプ大統領は、イランとの戦闘終結に向けた覚書に既に署名したことを明らかにしました。

しかしこのイランへの対応を巡って、アメリカとヨーロッパの国々の間には「亀裂」が生じています。

関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した安倍元総理の番記者・政治ジャーナリストの岩田明子氏は、かつてトランプ大統領と親交が深かった安倍元総理が、取りまとめ役だったことを示し、高市総理にも同様に役割が求められていると解説しました。

■「ぎりぎり直前、何とかこぎつけた合意」

高市総理はアメリカとイランの停戦合意について、「事態の収束に向けた大きな一歩」と評価した上で、「ホルムズ海峡における自由で安全な航行が実際に確保されることが重要だ」と強調。

さらに、イランの核兵器開発をめぐる60日間の協議期間を念頭に、「最終的な合意が一日も早く実現することが重要だ」と訴えました。

「G7サミットの直前」という合意のタイミングについて、岩田明子氏は次のように分析しました。

【岩田明子氏】「G7サミットのぎりぎり直前に何とかこの合意にこぎつけたというのは、トランプ大統領もそうしたかったという強い思いがあったんだと思いますね」

■アメリカとヨーロッパの「亀裂は深い」…日本が橋渡しできるか

今回のG7を語る上で避けて通れないのが、アメリカとヨーロッパ諸国の関係です。

岩田氏はその亀裂を「深い」と一言で表現し、日本が橋渡し役になれるかが注目だと述べました。

【岩田明子氏】「『トランプ1.0』(1期目)のときは、保護主義をめぐって欧州とトランプさんがすごく対立をして、なかなか共同声明が発出できないという状態だった。でも今度はイランの攻撃で、もっと亀裂は深い。

トランプ大統領からしたら『G7何にも協力してくれなかったじゃないか』ということで共同声明を出すというのも難しいですし、途中で帰っちゃうかもしれない。

それを何とかアメリカとの関係維持している日本が、上手に橋渡しをできるかというのは、1つ大きい注目点だと思いますね」


■「まとめて晋三」安倍元総理が用いた橋渡しの技法

かつて1期目のトランプ大統領とヨーロッパの首脳が対立した時、調整役を担っていたのが、トランプ大統領と“蜜月関係”にあった、安倍元総理でした。

NHK政治部記者時代に安倍元総理の番記者だった岩田氏は、当時の対応について説明しました。

【岩田明子氏】「当時トランプさんはTPP(環太平洋経済連携協定)を離脱しましたけど、それを見込んでヨーロッパとの関係でEPA(日本とEUとの経済連携協定、イギリスとの二国間経済連携協定)を早くに結んで関係を深めた。

ヨーロッパ各国と、イギリスともドイツともフランスともイタリアとも、各国との関係を強化をする。

だからアメリカとも親しい、ヨーロッパどの国とも親しいということで、全部が味方になっているということで、橋渡しが可能になった」

さらにその実務的な手法についても、岩田氏は具体的なエピソードを明かしました。

【岩田明子氏】「議長をやってるメルケルさん(元ドイツ首相)が、困ると『まとめてシンゾー(安倍晋三元総理)』とか、いちいち『シンゾー』ということで、それぞれの首脳に共同声明案を見せて、最後にトランプさんに見せる。

みんながOKしたものをトランプさんに見せて、『頼むよ』という形を取ったこともありました」

■「親しい仲間を増やして、トランプさんにモノを言える関係に」

では高市総理は、この役割を果たせるのでしょうか。

【岩田明子氏】「メローニさん(イタリア首相)とか、親しい人をだんだん増やして、今回もスターマーさん(イギリス首相)とも会いました。

こうやってどんどん親しい仲間を作っていくことで、トランプさんにモノを言える関係に深めていくということが、これからの日本に求められることかなと思いますね。今回それができたらいいなとは思います」

(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年6月16日放送)

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