特集です。
5月12日、河野知事がインドネシアを訪れました。
河野知事はインドネシア政府と人材確保に関する連携合意書を締結しました。
今、インドネシアからの人材は県内の人手不足を補う大切な存在です。
こうした中で受け入れる企業の課題となっているのが、インドネシア人材の定着に向けた環境づくりです。
宮崎県西都市の食肉処理施設、SEミート宮崎です。
ここではイスラム圏に輸出する牛肉を製造していて、7人のインドネシア人が特定技能1号の制度のもと働いています。
働き手が足りない状況で貴重な戦力として活躍しています。
(ミート宮崎製造一課 山路昇平課長)
「日本人スタッフはなかなか工場に入ってきづらい。どこの企業も人手が不足する現状で、外国人スタッフには助けられている」
インドネシア人労働者を雇ったことで、現場の雰囲気にも変化がありました。
(ミート宮崎製造一課 山路昇平課長)
「とくに彼らは若い。純粋さが職場の明るさにつながっている。お互いの文化を勉強しあってアットホームな雰囲気を作っていけている」
(ミート宮崎 従業員)
「友達感覚。親父と思ってるんじゃないか」
Q.ずっと一緒に働きたい
「ですね。こっちがいやにならなければ。インドネシア語も教えてもらったり、日本語もうまくなった」
(モハマド・サダム・リズキさん)
「宮崎弁が一番好き。きょうは楽ちんだからまだひんだれてないです。きょうもてげぬきぃです」
明るく働ける背景には、企業の安心して働ける環境づくりがありました。
(早瀬純哉記者)
「こちらはハラール専用の部屋となっています。中ではイスラム教の方たちが北西の方向を向いて毎日お祈りを捧げています」
インドネシアは国民の約9割がイスラム教徒。
1日5回の礼拝のために専用の部屋を設けました。
(リバンダ・アディティヤ・エカさん)
「お祈りできると、まるで自分の村にいるような気持ちになる。(会社には)ありがとうございます」
この他、宗教上口にできないアルコールを含まない消毒液の使用や、県内では手に入りづらいハラール用の牛肉を社員向けに販売するなど、インドネシア人の定着に向けた配慮がみられました。
ここまでの道のりには苦労もありました。
大きな課題となったのが言葉の壁です。
(SEミート宮崎製造一課 山路昇平課長)
「どうしてもインドネシアの子が作業ができるようになるまで、1工程で半年くらいかかったりすることもあるので、そこは言葉の壁の課題かなと思う。/(同じ工程を)日本人だったら3カ月程度」
専門的な用語の習得も必要となるため、インドネシア人材の育成には時間がかかります。しかも、彼らが持つ在留資格特定技能1号の期限は最長で5年です。
(SEミート宮崎製造一課 山路昇平課長)
「日本語が難しい状態で来てもらって、そこから教えて、来てもらった外国人が合わないということもあり得る。特にこの工場は技術職が大きいところ。せっかく教ええて育てた人材に長くいてもらうようにしたい」
育てたインドネシア人に残ってもらうため、勤務時間に日本語の勉強時間を導入し、上限なく日本に在留できる特定技能2号の取得をサポートしています。
(ペゾン・ジューザン・ディさん)
「ここで仕事をするのが楽しい。だから、(特定技能2号を取得して)新しいビザをもらいたい。私は宮崎にずっと住んで働きたい」
インドネシア人の人材は人手不足を補う存在から戦力として欠かせない存在へ。
育てた人材に長く働いてもらえるように、企業がその環境を作れるかどうかが問われています。
去年10月時点の県内のインドネシア人労働者の数は約3000人で、外国人労働者全体の3割を占めています。
インドネシア政府の方針もあり、その数は急速に増えています。
SEミート宮崎ではまず外国人の定着を目指し、最終的には先輩の外国人が後輩の外国人を育成できる環境を作ることが理想だと話していました。