診療と称して女性患者にわいせつな行為をした上、その様子を撮影・保存した罪に問われている歯科医師の2回目の公判が6月8日に静岡地方裁判所で開かれた。男は同様の犯行を繰り返していて、今回の公判では5月1日に追起訴された分について審理が行われた。
鬼畜の所業を繰り返した歯科医師
6月8日午前10時。
上下紺のスーツ姿で白いマスク着用した男は、静岡地裁の野々山優子 裁判官から促されると、ゆっくりとした足取りで証言台の前へと向かった。
男は終始うつむいていて、その表情を読み取ることはできない。
この男こそ、女性患者に対して“鬼畜”とも言えるわいせつ行為を繰り返してきた静岡市駿河区小鹿に住む歯科医師の被告(50)だ。
同日は5月1日に追起訴された分の審理が予定されていて、被告は2025年9月7日と11月23日、歯列矯正のため来院した少女(当時15)に対し、タオルで目隠しをした上、「舌の運動」と称して自身の男性器を舐めさせ、その様子をスマートフォンの動画モードで撮影・保存した不同意わいせつ、性的姿態等撮影、児童買春・児童ポルノ法違反の罪に問われている。
法廷に響く少女の悲痛な思い
まず、野々山裁判官から「間違いありませんか?」と問われた被告は、首を横に振りながら「ありません」とだけ答え、弁護人も「公訴事実はいずれも争わない」と述べた。
続く検察側の冒頭陳述によれば、被告は犯行にあたり、他のスタッフがいない休診日を狙って被害者から歯列矯正の診療予約を個人的に受け入れていたことがわかっている。
今回の被害が発覚したきっかけは少女の保護者が目にした報道だった。
男は2025年11月に来院した女性患者(20代)に自身の性器を舐めさせた疑いで2026年1月28日に逮捕(後に不起訴)されると、その後、2月17日に同じ女性患者に対する不同意わいせつ容疑、3月9日に未成年の女性患者に対する不同意わいせつ、性的姿態等撮影、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で逮捕・起訴されていて、このことをニュースで知った保護者が確認すると、少女も治療の際に違和感を覚えていたことを打ち明けたため、警察に被害を申し出たそうだ。
実際に警察が押収した被告のスマートフォンには少女が被害に遭う様子が記録されていて、そこには少女に対して被告が口の中に射精する様子も映っていた。
この点については、被告も取り調べにおいて認めているという。
6日の法廷では、少女が悲痛な思いを吐露した「目隠しをされた状態で指ではない何かが口の中に入ってきた恐怖は忘れられず、男性に対して不信感を覚えるようになった。相応しい罰を与えてほしい」との供述調書や保護者による「娘にしたことは許すことができず、厳しい処罰を望む」という供述調書も読み上げられた。
検察はさらなる追起訴を予定
男は2025年3月9日にも前出の被害者とは別の女性患者(10代)に対して舌を動かすよう指示した上、口元に自らの男性器を近づけ、その様子をスマートフォンの動画モードで撮影した罪で2026年6月3日に追起訴されているが、検察は7月中旬までに他にも複数の追起訴が見込まれることを明らかにしている。
このため、7月14日の3回目の公判では新たな追起訴分に関する審理が行われる見通しとなっている。
