梅雨の季節、外出先に悩んでいる人も多いのではないだろうか。そんなときにこそ訪れてほしいのが、富山市内にある2つの体験型グルメスポットだ。「小さなお子さんはスッスッスッと書いていきますよ」と職人が話す『かまぼこ体験』、そして麹を加えた瞬間に一気に味噌の香り広がる『味噌作り体験』—どちらも食べるだけでは得られない、作る喜びと発見に満ちている。

富山のかまぼこ文化を「手」で学ぶ 梅かまミュージアム U-mei館

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富山市水橋にある「梅かまミュージアム U-mei(ゆーめい)館」は、富山ならではのかまぼこ文化を体験を通じて伝える施設だ。細工かまぼこと呼ばれる、色鮮やかで造形にこだわったかまぼこは、富山の食文化に根ざした伝統工芸的な食品である。

館内に入ると、まず目に飛び込んでくるのはカラフルなかまぼこの数々。担当の大門満工場長によると、「富山で有名な『めでたい』ということで鯛のかまぼこ」や、「バレンタインによく使われるハート形のかまぼこ」など、用途や季節に合わせた多様なデザインが揃っているという。県外の人にとってみれば想像していたかまぼこの概念が覆るかもしれない。

体験のメインは、色のついたすり身が入った絞り袋を使って、自分だけのかまぼこをデザインする作業だ。大門さんから「思い切ってやってください」と背中を押されて挑戦してみた菅谷永アナウンサーは、「結構力がいる」「手が震えてしまって」と苦戦する場面も。「小さいお子さんはスッスッスッと書いていきますよ」という大門さんの言葉に苦笑いしつつも、それが体験の醍醐味でもある。

完成したかまぼこが蒸し上がるまでの間は、試食や工場見学を楽しむことができる。一つ一つ職人技で仕上げられていく様を見ることができ、製品一つひとつへの誇りが伝わってくる。

そして蒸し上がったかまぼこをいよいよ試食―。「自分で作るとよりおいしく感じますね」と菅谷アナ。さらに大門さんも「実は私もビーちゃん作ってみました」と作品を披露。「リアルですね!職人技ですねこれぞ」と驚かされる一幕もあった。

子どもから大人まで、童心に帰って楽しめるU-mei館。雨の日の行き先として、いかがだろうか。

130年続く老舗で学ぶ発酵の力 新村こうじみそ商店

富山市堀川にある「新村こうじみそ商店」は、およそ130年の歴史を持つ老舗の味噌店だ。生きた麹菌を使った天然醸造による手作り味噌を作り続けており、五代目の新村弘之さんがこの伝統的な食文化を次世代に伝えるべく、体験会を精力的に開催している。

店の蓋を開けた瞬間に菅谷アナからは「一層香りが!」と思わず声が出てしまうほど、天然醸造みその香りは力強い。新村さんは「これが天然醸造みその良さなんですね」と自信をもって語る。

体験では、大豆を潰し、こうじと塩を混ぜ合わせるという工程を自らの手で行う。材料も手順もシンプルだが、実際にやってみると発見の連続だ。大豆に水を加えて混ぜる際には、豆の香りが水が入ることによって一気に香るという驚きがあり、そこに麹を加えると今度は香りの変化に目を丸くする菅谷アナだった。

新村さんによれば、「麹を入れることによって甘い優しい香りが漂ってくる」という。その瞬間の「一気にお味噌の香りに!」という変化は、文字で読むよりも実際に体験した方がはるかに印象深い。こうした感覚的な変化を楽しめることこそ、味噌作り体験の大きな魅力だ。

袋に詰めた後は、数か月かけてゆっくりと発酵・熟成させていく。今回は特別に完成品を試食させてもらうと、口の中でまろやかに広がる感じを体感できた。新村さんは「うまみ成分、アミノ酸とかがふんだんに出てきているので、それが発酵であって熟成している味噌の特徴」と説明する。

さらに注目すべきは体験会の規模だ。新村こうじみそ商店では年間130回もの味噌作り教室を開催しており、地域の公民館などへの出張体験も行っているという。新村さんは「ぜひいろいろな方にやっていただきたい」と語っており、その言葉には食文化の継承への強い思いが込められている。

雨の日こそ、「作る」体験へ

富山市内のこの2スポットに共通しているのは、地域に根ざした食文化を「体験」という形で開いている点だ。食べるだけでは気づかない職人の技、素材の香りの変化、発酵という自然の営み、それらを自分の手と五感で感じることで、日常の食卓が少し豊かに見えてくる。

梅雨の季節のおでかけに悩んだときは、ぜひ富山の「体験型グルメ」に足を運んでみてはいかがだろうか。

(富山テレビ放送)

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