来月26日、富山市のファボーレ別棟にある無印良品の2階に、全天候型屋内公園「BBTパーク」がオープンする。コンセプトは「毎日行きたくなる、ここちのいい公園」。雨の日も雪の日も、天候を気にせず子育て世代が立ち寄れる『みんなの居場所』を目指した施設だ。全長36メートルの巨大遊具や立山連峰をイメージしたボールプールなど、見どころは多いが、なかでも注目したいのが「親子の時間に寄り添う」思いが込められたオーダーメイドの家具たちである。

全長36メートルの遊具、立山連峰のボールプール
完成に近づくBBTパークの内部では、外壁の看板や特製パネルの取り付け作業が着々と進んでいる。目玉となるのは全長36メートルという圧倒的なスケールの巨大遊具だ。富山を代表する景観である立山連峰をイメージしたボールプールも設けられており、地域らしさが随所に散りばめられている。


床にはクッション材の上に人工芝が敷かれており、子どもたちが疲れにくく、ケガをしにくい設計になっている。遊具から家具まで、施設内のあらゆる要素がオーダーメイドで整えられているのがBBTパークの大きな特徴だ。
射水市出身の家具デザイナーが手がける「記憶に残る木の家具」

富山市婦中町にある作業場。そこで黙々と木と向き合うのが、射水市出身の家具デザイナー・波辰哉さんだ。県内外の様々な店舗で家具や空間をデザインしてきた波さんにとって、子ども向け施設の家具を手がけるのは今回が初めてだという。

「率直に楽しい。社会的な意義があると思っている」と波さんは語る。「子どもたちへの明日への約束のような形でこの家具は存在している。大人が子どもに対する責任みたいなものをこの家具が持っていると思う」。

波さんが製作した家具のひとつに、0歳から3歳未満の子どもが使う木製の滑り台がある。「いつか記憶に残るようなものとして作った」と波さんは言う。「木は古くはなっていかない。時間が経てばより良い味が出る素材。長く長く子どもたちの記憶に残るような形にしている」。
BBTのロゴを模したテーブルに込められた「親子の会話」の仕掛け


波さんがデザインした家具の中でも特にユニークなのが、中央に大きなくぼみが設けられているテーブル。そこにおもちゃを入れて6〜8人の子どもたちが自然と囲んで遊べる仕掛けになっている。
「みんながこうやって集まって、おもちゃを介しながら触ってもらえたら。木製でしかも木の塊を使ってここまでへこんだテーブルは他にはないと思う」と波さんは自信を見せる。
波さんが目指すのは「使う人が主役」の家具づくりだ。「基本的に自分のデザインが大事というスタンスではない。お客さんの話を親身に近くで聞くこと。それを形にできるだけしていきたい」。

親子が自然と顔を寄せ合い、会話が生まれる――そんな空間を意識した設計は、子育て世代にとって心強い味方になりそうだ。「お母さんもお父さんも子どもたちも触ってもらって、ようやく始まる。楽しいだけではなくて、空間全体が時間を共有しながら居心地の良い場所として存在していければ、意味があったかな」と波さんは静かに話す。
天候を問わず、子育て世代の「ひと息の場所」へ

富山の冬は雪が多く、屋外での子どもの遊び場が限られる季節も長い。そうした地域の実情を踏まえれば、全天候型の屋内公園というコンセプトは、地域の子育て世代にとって切実なニーズに応えるものといえる。ファボーレという商業施設の中に位置することで、買い物のついでに立ち寄れる利便性も高い。
遊具も家具も、すべてがオーダーメイドで作られたBBTパーク。波さんの言葉を借りれば、「次につないでいける」場所になることが期待されている。

BBTパークのオープンは6月26日(金)。富山市のファボーレ別棟、無印良品2階。
(富山テレビ放送)
