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京都に残る唯一の竹の弓工房「柴田勘十郎」  本能寺の変から約500年繋ぐ職人技 京都の“弓道体験”スポットに兵動さん大興奮 下京区の歴史再発見【兵動大樹の今昔さんぽ】|FNNプライムオンライン

京都に残る唯一の竹の弓工房「柴田勘十郎」  本能寺の変から約500年繋ぐ職人技 京都の“弓道体験”スポットに兵動さん大興奮 下京区の歴史再発見【兵動大樹の今昔さんぽ】

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一枚の写真から街を再発見する「兵動大樹の今昔さんぽ」。

今回の舞台は、京都・京阪三条駅前だ。

渡されたのは1964年(昭和39年)に撮影された一枚の古い写真。

写真には室内で何かを作っている職人さんの姿が写っているが、何をしているのかはパッと見では分からない。

兵動大樹さん:まあ職人さんやろなあ、なんか作ってはんねんけど。

写真の風景は見つかるのだろうか?

■橋の工事?竹細工?茶杓?

さっそく道ゆく人に写真を見せて聞き込み開始だ。

最初に声をかけた方からは「橋の工事してるとこやろか」という回答が。

続いての方は「竹やね」との答え。

さらに、ボウリングに行くという女性は写真をじっくり見て「茶杓(ちゃしゃく)」と即答した。抹茶をすくう道具のことだ。

兵動大樹さん:茶杓にしてはなんかデカいねんなあ。

橋の工事、竹細工、茶杓と、回答はバラバラ。

ただ、素材が「竹」であることだけはみなさん一致しているようだ。
手がかりを求めて、兵動さんは三条の通りを歩き始める。

聞き込み開始
聞き込み開始
この記事の画像(8枚)

■京言葉が店名に!おせんべい屋「KOETO SOETO」

歩いていると、気になる新しいお店を発見した。その名も「KOETO SOETO」。

昔の京言葉で「これとそれと」という意味なんだそうだ。

16種類のおせんべいを揃えるおせんべい専門店で、みたらしソースにディップして食べるスタイル。一番人気は「ねぎ味噌せんべい」だ。

兵動大樹さん:ねぎの香りがちゃんと立ってる。

抹茶味のせんべいにみたらしソースをつけると、抹茶の濃さが引き立つ。

ところが兵動さん、あまりのおいしさに何枚もディップせずにそのまま食べてしまう。

お店の方にも写真を見てもらうと「神輿の製作?」という新たな回答が飛び出した。答えはまだ見つからない。

人気のねぎ味噌せんべい
人気のねぎ味噌せんべい

■竹の店から弓道体験へ

続いて向かったのは、おせんべい店の近くにある竹製品を扱うお店だ。

昭和18年創業、80年以上の歴史を持つ「京都三条 竹松」には、竹籠、爪楊枝、花籠など、さまざまな竹製品が並んでいる。

兵動大樹さん:めちゃくちゃ(店の歴史が)古いですよ。
店員の女性:京都でそんなん言ったら笑われます。

百年くらいでは京都では笑われる 鉄板のやり取りだ。

このお店では手作りの極細の竹箸が人気で、料亭でも使われているほど。

そしてここで大きなヒントが。
店員の女性が写真を見て「弓を作っているの違うかなと思います」と答えたのだ。

竹を曲げて癖をつけている様子が、弓の製作に見えるとのこと。

京都に弓を作るお店が一軒あるという情報も得られた。

手作りの極細の竹箸
手作りの極細の竹箸

■弓道体験の気持ちよさに兵動さん大興奮!

歩いていると、なんと弓道体験ができるお店を発見!

弓道体験のお店「半弓道場」では、通常2メートル20センチある弓よりも短い弓を使う。

九州の島津藩が馬上の戦用に作り直したもので、軽く引けるのが特徴だ。

兵動大樹さん:湧きますね!気持ちええ、これ気持ちええわ。

弦を引いて矢を放つ感覚にすっかり夢中になった兵動さん。

信長が鉄砲の戦に変えたことで弓は主役の座を降りたが、流鏑馬(やぶさめ)など神様への奉納や弓道の精神として今も受け継がれている。

そして店主に写真を見せると「もちろん分かります。この業界では知らない人はいないですよ」と即答。

間違いなく弓を作っている場面で、場所は五条にある「柴田」さんだと教えてくれた。

弓道体験ができる
弓道体験ができる

■織田信長の時代から続く京都唯一の弓工房

いよいよ写真の場所、御弓師・柴田勘十郎さんの工房に到着だ。

1964年の写真に写っていたのは、20代目の柴田勘十郎さん。
現在の当主は21代目だ。

柴田勘十郎さん:初代が天文3年(1534年)。織田信長が生まれた年です。

なんと本能寺の変で信長のそばにあった弓と矢も柴田の弓だったというから驚きだ。
「勘十郎」は代々受け継がれる本名で、先代が亡くなってから戸籍上の名前を変更するのだそうだ。

ところが先代がアメリカに渡って道場を建てたため、同じ戸籍に「柴田勘十郎」が2人存在するという珍事態に。

柴田勘十郎さん:車検証に柴田勘十郎の生年月日明記してないんですよ。どっちの車か分からん。

兵動大樹さん:すごいね、勘十郎漫談出来上がってますね。

“勘十郎漫談”に驚く兵動さん
“勘十郎漫談”に驚く兵動さん

■竹の弓に宿る職人の技と誇り

かつてこの界隈には弓屋さんがたくさんあり「弓座」という組合もあったそうだが、今では京都でここだけ。

弓作りの工程は驚くほど手間がかかる。
まず竹の素材だけで足掛け3年。乾燥させて色を抜くところから始まる。

写真に写っていたのは、部材を張り合わせて縄で締めている工程だった。

弓の内部には、竹だけでなく硬くて折れやすい材料も入っている。
竹の粘りと硬い材料の反発力、互いの性質が助け合って一本の弓ができるのだ。

柴田さんと息子さんの2人で、月に約25張を製作。一本のお値段は10万円から15万円ほどだ。

実際に完成した弓を持たせてもらうと、約600グラムの軽さに兵動さんは驚いた。

竹の粘りと硬い材料の反発力、互いの性質が助け合って一本の弓ができる
竹の粘りと硬い材料の反発力、互いの性質が助け合って一本の弓ができる

■「弓を使う人が弓のことを知らなさすぎる」

現在はカーボンやグラスファイバーの弓が主流だが、竹の弓の引き心地は格別なのだそうだ。

毎年夏には一週間かけて弓作りを体験するワークショップも開催している。
「弓を使う人が弓のことを知らなさすぎる。もっと知ってほしい」という思いからだ。

柴田勘十郎さん:ここまで続けられるのは、おもしろさと達成感で仕事してるんちゃうかな。

織田信長の時代から500年近く続く京都唯一の竹の弓工房で、竹を知り、弓を知り、職人の誇りに触れた一日となった。

(関西テレビ「newsランナー 兵動大樹の今昔さんぽ」2026年4月24日放送)

柴田勘十郎さん
柴田勘十郎さん
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