事故後に、引き直され目立つようになった路面標示。事故当時は『自転車も止まれ』の標識や、路面の止まれの文字は消えかかり、ほとんど見えない状態だったという。
福島県猪苗代町。この場所で事故が起きたのは、4月3日の午前11時すぎ。
東京から春休みを利用し曾祖母の自宅に遊びに来ていた、小学6年生の齋藤唯生さん(11)。
自転車に乗っていた際に、信号機のない十字路交差点で福島県北塩原村の男性が運転する普通乗用車と出会い頭に衝突し、亡くなった。
祖母は「なんでここで唯生(いお)の死亡確認しなきゃいけないのっていう思いしかなかった。4月4日は博物館に行って、夜は焼肉ねなんて言って」と語る。
事故の5日後、唯生さんの母親は悲しみを訴えていた。
「生まれて初めて息子を心臓マッサージして、ドクターカーに渡すまでずっと心臓マッサージして・・・辛くてつらくて」
事故から約1カ月。
事故を起こした男性は、初めて猪苗代町の遺族宅を訪れ、唯生さんの仏壇に手を合わせた。
母親など遺族に対して「毎日事故の事を考えている」「私の見落としで命を奪ってしまった」と謝罪した。
一方、遺族は涙ながらに呼びかけた。
「お互いに生きるのさえ辛いが一緒に乗り越えましょう」
悲しみを繰り返さないために、伝えたい思いがある。
唯生さんの母は「高齢者の運転が増えているので、ご家族の運転をまわりの家族も大丈夫だろうと思わずに、気にかけていただけたら。そしてお子さんも。大丈夫って思ってると思うけど大丈夫じゃないから。子どもの手を絶対に離さないで。もう二度と触れなくなっちゃうんだから」と語った。