アメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席による米中首脳会談が開催されました。
世界が注目する会談では、熱烈な歓迎ムードの演出も見られました。
首脳同士が向かい合った2つの超大国。
習近平国家主席:
我々はライバルではなくパートナーとなり、高め合い共に繁栄すべきです。
トランプ大統領:
あなたは偉大な指導者です。時々私がそう言うのを嫌がる人もいますが、それでも私は言います。なぜならそれが真実だからです。
時折表情を崩し相手を持ち上げるアメリカのトランプ大統領を、中国の習主席はほほ笑みながら見つめている様子がみられました。
和やかなムードで始まった世界が注目する首脳会談。
その裏には、両国の念入りな準備の跡がありました。
映像に映っているのは、日本時間の14日午前10時半ごろ、歓迎式典の開始予定時刻から約30分前の人民大会堂前の広場の様子。
北京では、この日気温30度超えの予報も出る中大勢の子供たちがスタンバイしていました。
すると突如、まだ誰も首脳が来ていない広場に向かい、一斉に米中両国の国旗や花束を振り出した子供たち。
前日、トランプ大統領が空港に到着した際にも、若者の大集団が熱烈に出迎えるひと幕がありました。
一夜明け、子供たちもトランプ大統領を歓迎するリハーサルを行っていたようです。
一方、この式典ではアメリカ側からも友好ムードを演出するひと幕もみられました。
出迎えの列には、ルビオ国務長官やベッセント財務長官などのトランプ政権高官に交じり、テスラ社のイーロン・マスクCEOやアップル社のティム・クックCEOなど経済界のそうそうたるメンバーが並びました。
そして、歓迎式典が開始される予定時間ちょうどの日本時間午前11時、ホスト国の習主席が登場。
その約3分後。
習主席より一瞬早く手を差し出したトランプ大統領。
それに習氏が応じ握手を交わすと、トランプ大統領はさらにそっと上からもう片方の手を添えていました。
両国の対等な関係をアピールする一環なのでしょうか。
レッドカーペットの上を横並びで歩く2人は、同じ目線の高さを保ち、時折身ぶりを交え会話をしていました。
そんな歓迎式典で両首脳が一番喜んでいたひと幕は、直前までリハーサルを重ねていた子供たちの一団。
熱烈な歓迎ぶりにトランプ大統領は思わず立ち止まり、喜んでいるような表情をみせました。
習主席も子供たちに手を振って応えました。
すると、その直後の首脳会談でトランプ大統領が最初に「まず第一に、これほどまでに素晴らしい歓迎を受けたことは、これまでほとんどありませんでした。そして特に“あの子どもたち”に感銘を受けました」と、言及しました。
両者の思惑が一致したのか、歓迎式典での熱烈ぶりも影響してか友好ムードで始まった首脳会談。
会談時間は当初の予定を40分余りも超え、2時間15分に及んだということです。
北京市民は「かなり前向きな動き。国家元首として、しかも中国がアメリカと対話しようとしているから」と話します。
会談を終えたトランプ大統領と習主席は日本時間14日午後、北京市内にある歴史的建築群を視察しました。
ただ会談が長時間に及んだためかそれとも炎天下での視察のためか、先ほどまでの会談で見せていた笑顔は少なく、疲労の色がにじみ出ているようにも見えました。
今回の“ロングラン会談”を受けて、明治大学の海野素央教授は「(トランプ大統領は)中国に対して、イランに圧力をかけ説得するようお願いしている。その引き換えにトランプ大統領に台湾に対する武器供与を遅らせてもらいたいとか。これは日本にとって非常に懸念される材料になります」と話します。
一方、経済の専門家である第一ライフ資産運用経済研究所の熊野英生首席エコノミストは、「米中対立から米中対立の融和へという流れに少しかじを切っていくのではないか。(それにより)日本にも何か改善できる効果があるのではないか」と話し、この会談が日本に好影響が及ぶことを期待します。