日差しが強くなる季節、子どもに日焼け止めを塗ろうとすると逃げ回ってしまう—。そんな経験を持つ親は多いはずだ。実は今、親子で楽しく使える日焼け止めが増えており、子どもが嫌がらずに塗れる"コツ"まで存在する。富山市のドラッグストアと皮膚科クリニックを訪ね、最新事情と専門家のアドバイスを取材した。

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子ども向け日焼け止め、今シーズンは種類が豊富

富山市内のドラッグストアで、1歳の莉乃羽ちゃんを連れたお母さんが日焼け止めコーナーを吟味していた。「子どものって書いてあるのをメインで見ています」と話しながら、パッケージをひとつひとつ確認している姿が印象的だった。

今シーズンは特に、子どもが使える日焼け止めの選択肢が広がっている。セキひふ科クリニックの杉田友里院長はこう説明する。

「出しやすさを工夫していたりだとか、親子で使えるような大容量のもの、出た時に楽しめるスタンプタイプのもの、パッケージがかわいいもの、肌に優しいなど、パッと見てわかりやすい表記のものが多いと思いました」

スタンプタイプや大容量タイプなど、機能面だけでなくデザインや使いやすさへの工夫が随所に見られるという。

子どもは大人より紫外線を浴びやすい

2児の母でもある杉田院長は、なぜ子どもへの紫外線対策がとりわけ重要なのかを丁寧に解説してくれた。

「地面から近いところにいるので、上から降り注ぐ太陽光紫外線だけではなくって、アスファルトから照り返してくる紫外線も浴びることになるので、より注意が必要かなと思う」

大人よりも身長が低い子どもは、地面からの照り返しも全身で受けてしまう。紫外線対策は大人以上に徹底すべき、というわけだ。莉乃羽ちゃんのお母さんが選んだのは、石けんで落とせる無添加タイプ。肌への優しさと、親子で共用できる点が決め手になったという。

効果的な塗り方は「ジグザグ塗り」

日焼け止めを正しく塗ることも、対策の効果を左右する重要なポイントだ。杉田院長が推奨するのが「ジグザグ塗り」だ。

まず、日焼け止めを線を描くように肌に出し、少しなじませる。そこから、揺らすようにジグザグと塗り広げていく。一方向に伸ばすのではなく、方向を変えながら塗ることで、皮膚の細かな隙間にまでしっかり成分が届く。

「皮膚にはシワや溝があるので、一方向だと入りにくかったりしますので、いろんな溝があっても入り込むイメージでしょうか」

莉乃羽ちゃんのお母さんも実際に試してみると、「塗りやすい」と笑顔を見せた。やさしくなでるように塗ることで、肌への刺激も抑えられるという。

また、杉田院長は適量の目安についても教えてくれた。手の甲にはパール1つ分、顔にはパール2つ分が適量だ。薄く伸ばすのではなく、しっかりと適量を塗ることが肝心である。

逃げる子どもには「ギュッとペタペタ塗り」

それでも子どもが嫌がって逃げてしまうときはどうすればいいか。杉田院長が提案するのが、名付けて「ギュッとペタペタ塗り」だ。

後ろから子どもをギュッと抱きしめ、あらかじめ手のひらに伸ばしておいた日焼け止めをペタペタと塗る。後ろから抱きしめる体勢で行うため、子どもも安心感を覚えやすく、親子のスキンシップにもなる一石二鳥の方法だ。

「紫外線対策をすることが一つの作業になるのではなくって、親子で楽しみながらスキンシップの一環として楽しく対策ができるといいなと思う」と杉田院長は話す。

日焼け止めを塗る時間を"作業"ではなく"遊び"に変えるという発想の転換が、子どもの抵抗感を和らげるだろう。

まとめ:楽しくしっかり、が今どきの紫外線対策

種類が豊富になった子ども向け日焼け止め、効果を高める「ジグザグ塗り」、子どもが嫌がらない「ギュッとペタペタ塗り」—富山市のドラッグストアとクリニックで見えてきたのは、紫外線対策をもっと身近で楽しいものにしようという工夫の数々だ。子どもは大人以上に紫外線にさらされやすいからこそ、適量をしっかり塗ることを意識しながら、親子で笑顔になれる工夫を取り入れてみてはいかがだろうか。

(富山テレビ放送)

富山テレビ
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